News 2003年1月21日 08:07 PM 更新
ec2003レポート
新しいエンターテインメントを生み出すには、どんなテクノロジーが必要なのか。その答えを探し、ゲーム、音楽、アート、そして大学の研究者など、多種多様な人々が集まって、このほど「エンターテインメントコンピューティング2003」が開催された。刺激的なその“セッション”の様子をレポートしよう

【プロローグ】
エンターテインメントを探す旅の始まり

主催:情報処理学会 ゲーム情報学研究会
場所:大阪コスモスクェア国際交流センター
日時:1月13−15日

 講演&討論会(第1日)

「エンターテインメントコンピューティング」に何が求められる?――ec2003基調講演
ec2003の基調講演では、関西学院大学/ニルバーナテクノロジーの中津良平教授が、新しいエンターテインメント像に対する展望を行った

感覚の交差点にあるもの〜「Rez」からの考察
リズムが生み出す高揚感。最も原初的な、しかしそれだけに力強いエンターテインメントの一形態だ。「Rez」の水口氏が、「感覚の交差点にあるもの」と題する講演を行った

 研究発表(第2日)

SmartSkin――人体形状センサーをエンターテインメントに応用する
人体の位置・形状を認識できるデバイス「SmartSkin」。そのゲームなどへの応用がこれから進みそうだ

実写アバターも可能にする手軽な自由視点映像システム
映画「Matrix」などで知られる“自由視点映像”は多数のカメラから撮った画像を元に合成している。このため従来は非常に高価だったが、これをより簡易に作成できるシステムの研究が進められている
◆複合現実感で“体感ゲーム”も

ハッタリをかますコンピュータ
コンピュータがゲームでハッタリをかましたり、心理的な駆け引きをして、人間に勝つことを目指す。これまでゲームでの「強さ」だけを追求してきたコンピュータで、ちょっと人間くさい視点からのアプローチが進められている

Walkmanの次はCosTune〜装着型楽器による「行きずりセッション」
ec2003を沸かせたのが、ウェアラブルな鍵盤楽器「CosTune」だ。行きずりの人々が音楽を奏で始め、それがうねりとなって周囲を巻き込んでいく。そこにエンターテインメントの原点があるのかもしれない

自分を見ながら楽しいスキー?
自分が何かしている姿を、リアルタイムで見ることはあんまりできない。そこで作られたのが、自分のスキー姿を後ろから見るためのシステムだ

コミュニケーションするクマ、まもなく登場?
ロボットクマの縫いぐるみが、口に出せない思いを伝えてくれる――“動きを伝える電話”という新しい考え方のデバイスも紹介された

 講演&討論会(第3日)

オンラインゲームの現在
日本でもようやく普及し始めたオンラインゲーム。その魅力や、メーカーサイドの抱える課題、それでも取り組む理由などについて、コーエーの松原健二氏が講演した

エンターテインメントコンピューティングの技術課題
研究とビジネス。2つのエンターテインメントは時に交差し、時にすれ違った

関連リンク
▼ 公式ホームページ
▼ 日本バーチャルリアリティ学会エンタテインメントVR研究委員会(SIGEVR)

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