News 2003年2月12日 01:27 PM 更新

キヤノン、24コマ連続フィルムスキャン可能なA4フラットベッドスキャナ

キヤノンが、A4フラッドベッドスキャナ新製品2機種を発表。新CCDを採用した3200dpi対応「CanoScan 9900F」では、最大24コマ(35ミリフィルムスリーブ)の連続フィルムスキャンが行える

 キヤノンは2月12日、新CCDを採用した3200dpi対応「CanoScan 9900F」と、1200dpi対応の「CanoScan 3000F」のA4フラッドベッドスキャナ新製品2機種を発表した。両機種ともに2月中旬から発売する。価格は9900Fが5万2800円、3000Fが1万9800円。


新CCDを採用した3200dpi対応のフラッグシップ機「CanoScan 9900F」

 CanoScanシリーズのフラッグシップモデルとなる9900Fは、3200dpiの高解像度を実現した新開発CCD「Canon’s Hyper CCD III」を採用。CCDに入射する光の利用効率を向上させる新技術で、約15%の実行感度アップを可能にした。「新CCDの採用で、S/Nの悪化を抑えつつ、小型化と高解像度化を両立できた」(同社)。

 この高解像度を生かすために、レンズも新たに開発。新規設計の大口径4群6枚レンズ「スーパーガリレオレンズ 2」は、従来モデル(CanoScan 8000F)に比べて、CCD面上の集光効率を約18%向上させた。「レンズを大口径化することで、CCDへの光量を増やした。3200dpiの高解像度と最適なマッチングになっている」(同社)。

 新製品の“目玉”は、読み取りサイズが大型化されたフィルムアダプタユニット(FAU)。35ミリフィルムのスリーブで最大24コマ(35ミリフィルムのマウントで最大8コマ)の連続読み取り、ブローニサイズで最大6×12センチの一括スキャニングを可能にした。

 フィルム読み取り面積の増加による輝度のバラツキを抑えるため、白色ランプ用集光シールドを2枚使用。フィルム読み取り全域で可視光や赤外光を均一化した。これにより最大読み取りサイズ時でも、ゴミ・キズ自動除去機能「FARE(Film Automatic Retouching and Enhancement)」の使用を可能にした。

 そのほか、R、G、B各チャンネルのデータ蓄積を最適化したRGB独立露光時間制御機能を搭載したほか、USB2.0とIEEE1394のデュアルインタフェースに対応。高速インタフェースによってスキャニング時間の高速化を図っている。


1200dpi対応のCCDフラットベッドスキャナ普及機「CanoScan 3000F」

 CCD方式フラットベッドスキャナの普及モデルとなる「CanoScan 3000F」は、1200×2400dpi/48ビット入力に対応して高画質なスキャニングを可能にした。フィルム読み取りユニットを標準で装備し、35ミリフィルム(スリーブ/マウント)で1コマずつの読み取りが行える。インタフェースは高速データ転送が行えるUSB2.0に対応。

 最大10枚までの複数原稿を1回の読み取りでスキャンデータを対応アプリケーションに渡す「ワンパスマルチスキャン」に対応。ボタン1つで対応アプリケーションにスキャンデータを渡す「EZボタン」を本体前面に装備し、「SCAN」「COPY」「E-MAIL」の3つのボタンを用意。また、スキャニング中に音楽ファイルを再生する機能も搭載した。

関連リンク
▼ キヤノン
▼ キヤノン販売

[西坂真人, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.