News 2003年2月20日 10:56 PM 更新

アイ・オー、新世代アップスキャンコンバータ「TVBOX2」を発表

アイ・オー・データ機器が高画質テレビチューナーを内蔵したアップスキャンコンバータを発表した。高画質表示のための専用チップを実装しているのが特徴

 アイ・オー・データ機器は2月20日、高画質テレビチューナーを内蔵したアップスキャンコンバータ「TVBOX2」を発表した。PC用ディスプレイをテレビのように使えるアップスキャンコンバータは数社から販売されているが、TVBOX2は高画質表示のための専用チップを実装しているのが特徴だ。


縦置きのきょう体と入力インジケータがポイント

 今回発表されたTVBOX2は、テレビ番組を視聴したり、DVD-Videoやテープソースのビデオ映像、ならびにゲーム専用機の表示など、テレビの機能をPC用ディスプレイに持たせるためのもの。2万7800円と他社製品と比べると1万円程度高めの価格設定だが、3次元Y/C分離機能、ゴーストリデューサ、ノイズリダクションのために専用チップを搭載するなど、高画質表示のための機能が充実している。


TVBOX2の基板。中央に見えるのがTrident社製のビデオデコーダチップ「DPTV 3D PRO」。このワンチップで3次元Y/C分離、I-P変換、3次元ノイズリダクション、D/A変換、スケーラーの機能をカバーする。右上にあるチップはNEC製のゴーストリデューサ

 1万円の価格差は小さくないが、3次元Y/C分離やゴーストリデューサといった機能は、日本のTV放送で使われているNTSC方式の信号で高画質表示する場合、欠かすことができないものだ。例えば3次元Y/C分離ができないと、はっきりと色の変化する境界でクロスカラー、ドット妨害といったにじみや干渉色が表示されてしまう。

色のはっきり違う白と黒のマスが並ぶパターンを表示する場合、3次元Y/C分離ができていればいいが(左)、できないとクロスカラーと呼ばれる干渉色が一面に表示されてしまう(右)

 TVBOX2の設定は日本語対応のOSDで行い、表示モードや解像度、色、画質の調整、チャンネルの設定が行える。表示モードには「スタンダード」「ゲーム」「ピクチャー」の3モードがあり、この違いによって、3次元Y/C分離のように画面の動く速さに影響を受けやすい機能が画質を劣化させないよう、動き検出の程度を変化させる。ゲームモードは動き検出を行わない動画重視設定。ピクチャーモードは動き検出を最大に行い、静止画表示における画質を優先。スタンダードモードは動き検出は行うものの、その度合いは抑えられ動画の画質を優先する。


薄いカード型のリモコンが同梱されている。ほとんどの操作はこのリモコンから行えるので、その使い勝手はほとんどテレビと同じ

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[長浜和也, ITmedia]

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