News:ニュース速報 2003年2月21日 06:34 PM 更新

2002年国内サーバ市場、台数で初のマイナス成長

ガートナージャパンによると、2002年の国内サーバ市場は同社が96年に調査を開始して以来、台数ベースで初のマイナス成長となった

 ガートナージャパンはこのほど、2002年の国内サーバ市場動向をまとめた。年間出荷台数は40万3395台で前年比12.3%減となり、同社が1996年に四半期調査を開始して以来、初のマイナス成長となった。出荷金額も同17.1%減の7376億円にとどまっている。


 IAサーバ市場全体では、台数で同10.8%減の35万1521台、金額で同17.5%減の2093億円。ベンダー別シェアではPCと同様にデルコンピュータが躍進し、出荷台数で17.7%と2位(前年5位)、金額は17.1%で3位(同4位)にランクアップした。トップ5社で台数・金額ともプラス成長だったのはデル1社だけ。それぞれトップを確保したのはNECだが、金額では同16.2%減だった。

 コンパックコンピュータとの合併を果たした日本ヒューレット・パッカードは、台数で昨年のトップから転落して4位、金額も2ランクダウンの5位。台数で同34.3%減、金額で同40.0%減と落ち込みが激しく、「合併前後の混乱が同社のサーバビジネスにとってのマイナス要因となったと言える」(ガートナー)。

 UNIXサーバ市場は、台数で同22.6%減の4万6328台、金額で同23.8%減の2284億円。ベンダー別シェアは、台数のトップがサン・マイクロシステムズ、金額が日本ヒューレット・パッカードで上位5位はそれぞれ変動がなかった。

 2002年のサーバ市場について、ガートナージャパンの亦賀忠明エンタープライズ・システム担当シニア・アナリストは「景気が低迷するなかで企業がIT投資に慎重になっている上、需要を喚起できる好材料に欠けていた」とした上で、「2002年後半からLinuxなどの新しい動きイが世界的に高まりつつある。メインフレームからUNIXサーバへの切り替え案件も、日本がメインフレーム大国である状況を考えれば今後一層増えてくるだろう」と展望を示す。ただ、「景気や社会情勢の不透明さが続くことが予想され、サーバ市場は引き続き厳しいものとなる」と見ている。

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