News:ニュース速報 2003年3月4日 03:30 PM 更新

プリンタトナー訴訟、独禁法問題に発展

Lexmarkに訴えられ、仮処分命令を受けたトナーカートリッジチップのメーカーが反訴

 プリンタ用トナーカートリッジをめぐる著作権訴訟が独禁法問題に発展しつつある。

 プリンタ部品メーカーの米Static Control Componentsは3月3日、プリンタメーカーLexmark Internationalを、反トラスト法(米独占禁止法)違反で提訴したことを明らかにした。

 同社は先週末、訴状をノースカロライナ州グリーンズボロの米連邦地裁に提出した。Lexmarkの不正な事業慣行によってビジネスを妨害されたとして1億ドル以上の損害賠償を求めている。

 Staticは今年1月、米デジタルミレニアム著作権法(DMCA)違反でLexmarkから提訴されている。Static開発の「Smartek」というチップを使うとLexmark製プリンタで非純正のトナーカートリッジが利用できるようになる。Lexmarkは、Smartekチップによって知的財産権を侵害されたとして提訴(1月10日の記事参照)。そしてケンタッキー州の連邦地裁は2月27日、Lexmarkの請求を認め、StaticにSmartekチップの販売停止を命じる仮処分を言い渡した(3月1日の記事参照)。Staticが反訴に出たのはその翌日のこと。

 Staticの弁護士、Skip London氏は、今回の同社側の訴えは、「Lexmarkが自社プリンタ向けリサイクルカートリッジの市場を不法に独占しようとしている点を問題視したものだ」と説明している。



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