News:アンカーデスク | 2003年3月6日 06:00 PM 更新 |
店頭の試聴ではなくて、自宅でいじるような場合には、この区間出しボタンが面白い。表示された繰り返しの図を見ながら、ボタンを押していると、曲を分析的に聞いている気分になる。「おお、これがAパートというわけだな」なんて。
サビ探しメソッドがいわゆるポピュラーを対象にしているから、それから外れたジャンルの曲や、ポピュラーでもとんがった作りをしている曲(気合いの入ったアーティストのアルバム収録曲なんかだとある)などだと、サビ検出はできない。
でも、その場合でも、繰り返し区間検出までは有効だから、区間ボタンを押せば、それなりに曲の雰囲気をつかむことはできる。これでも十分面白い(*5)。
ユーザーインタフェースとしては、繰り返しグラフと、3つのボタンを付加した形というのが完全形なのだけど、場所の都合などでこれを全部置けない場合もある。こんなときの調査もちゃんと行われていて、「グラフだけ」というよりは「ボタンだけ」というほうが、好まれるのだそうだ。ショップの店頭などでは、このスタイルになるかもしれない(*6)。
リップルメーカー
「インタラクション2003」で発表されているものの多くは、実際に産業で使えるような(いますぐではなくても、いつかは)ものだ。その中で、これはメディアアートというような「作品」(*7)。どうもわたしはこういうのが好きだ。多摩美術大学美術学部情報デザイン学科の松山真也氏、森脇裕行氏、楠房子氏による。
大きな水槽に水が張ってある。その下には25個の超音波振動子が仕込まれている。手前にはタッチスイッチが同じように25個並んでいて、それに触れると、対応した振動子が反応して、水が一瞬蒸発して跳ね、水紋ができる。水面には強い光が当たっていて、向こう側の白い壁にその反射が映っている。これだけ。
[こばやしゆたか, ITmedia]
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