News 2003年4月24日 11:27 PM 更新

車載PCも“常時接続”、がもたらす皮肉(1/2)

「いつでもどこでもネットワークに接続できなければならない」。これはCentrinoの話ではない。マイクロソフトが考える「これからの車載PC」コンセプトだ。だがそのおかげで、携帯電話を上回るアドバンテージが、すぐにでも必要になってしまった

 マイクロソフトは4月24日、大手町サンケイプラザで「Microsoft Automotive & Telematics Conference in Japan」を開催した。このイベントは、同社が開発する車載情報端末用ソフトウェアプラットフォームに関する技術情報を、自動車メーカー、情報端末メーカー、およびそれらの開発者向けにレクチャーするもの。

 同社は、これまで「Windows CE for Automotive」と呼んできた車載端末用OSの名称を「Windows Automovive」に変更、その新しいバージョンとなる「Windows Automotive 4.2」を発表した。午前中に行われたキーノートスピーチとジェネラルセッションでは、Windows Automotive 4.2をはじめとする、これからマイクロソフトが車載情報端末環境で実現を目指す機能の解説が行われた。


Automotive ビジネスユニットジェネラルマネージャー Bob McKenzie氏

 キーノートスピーチで登場したのは、同社Automotive ビジネスユニットジェネラルマネージャーのBob McKenzie氏。「Auto PCから7年間で4世代を重ねてきたが、Windows CE for Automotive 3.5でようやく車載OSとしての機能と性能を手にいれた」とした上で、「Windows Automotiveがこれから目指していくのは“Anytime、Anywhere、Any Device Connected Lifestyle”」だと表明した。あらゆるデバイスをネットワークで接続し、ネット経由で幅広いサービスをいつでも利用できる環境の構築を目指すというわけだ。  Windows Automotive 4.2は、Windows CE 4.2に、車載用に特化したモジュール「Automotive Components」を実装した構造になっている。ただし、Windows CEとAutomotive Componentesがそれぞれ機能を拡張したのに加え、前のバージョン3.5で、Automotive Componentesに組み込まれていたモジュールが、ほかのデバイスでも使えるようにWindows CEの汎用モジュールに組み込まれるようになった。


Windows Automotive4.2でアピールされているテレマティクスとは、「Telecommunication」と「Informatics」を組み合わせた造語

 Automotiveで追加されたのは、「Automotive UI Toolkit」と「MOST Network」。Automotive UI Toolkitは、端末開発総工数の30%強を占める「操作画面の開発」負荷を削減するのが目的。カーナビやMediaPlayerなどのアプリ層の上に、各アプリのコンロトールモジュールを「Automotive UI」(AUI)でまとめてしまい、操作画面のデザインモジュールを「AUIスキン」にして、AUIの上に載せる構造になっている。操作画面のデザインを変更する場合は、ボタンの配置や、ボタンの機能の指定、ボタンを押したときのアニメーションなどを設定するだけで済む。コントロールモジュールに手をつけなくていいので、デザイン変更だけならプログラムを修正する必要がなくなるわけだ。


真ん中の黄色い枠がアプリモジュール。アプリモジュールから上に伸びているのが、各アプリのコントロールモジュール。コントロールモジュールをAUIとしてまとめ、操作画面デザインはその上のAUIスキンにする

 MOST Networkは、Windows Automotiveで打ち出された常時接続を実現するための車内LAN用のプロトコル。すでに欧州では標準となっており、ベンツやアウディなどにも搭載されている。光ファイバーケーブルを指定しているので高速通信が可能になるが、今回カンファレンスに参考システムを展示していたベンダーによると、曲げに弱いので車内にケーブルを敷設するのが難しい、といったデメリットも耳にした。

[長浜和也, ITmedia]

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