News:ニュース速報 2003年5月7日 07:38 PM 更新

1GHz動作のDSPで人工視覚装置

高性能DSPを使った人工視覚装置の開発が進められている。日本テキサス・インスツルメンツはこのほど、動作クロックが1GHzのDSPを開発した

 高性能DSPを使った人工視覚装置の開発が進められている。日本テキサス・インスツルメンツはこのほど、動作クロックが1GHzのDSPを開発。DSP性能の向上で視覚装置の性能も向上するという。

 装置の開発に取り組んでいるのは米国の南カリフォルニア大学。1GHz動作のDSPを搭載することで、目の不自由な人の視覚を16ピクセルレベルから1000ピクセルレベルまで向上できるという。従来は夜と昼の違いを認識できる程度だったが、新装置なら大きな物体を認識することができるようになる。

 担当する同大ケック医学校の眼科教授、Mark Humayun博士は「眼球内の数億個の光受容体と、120万本の視神経で脳に送られる情報の処理は膨大なもの。DSP性能の進歩によって、複雑な画像のデータストリームへの変換がリアルタイムで実行できるようになる」と述べている。

 1GHz動作のDSPは90ナノメートル(0.09μメートル)プロセスで製造される。ホームサーバなどに使用すれば、HDTVを受信・再生しながら同時に他のPCやTVなどにワイヤレスで配信、HDTV品位のまま録画も行うといった処理も可能になるという。OEM向けに2004年上半期のサンプル出荷を計画している。

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