News:ニュース速報 | 2003年5月13日 11:05 AM 更新 |
米WinZip Computingは5月12日、人気の高いデータ圧縮・解凍ユーティリティの新バージョン「WinZip 9.0」のベータ版をリリースした。
www.winzip.com/whatsnew90.htmに新バージョンの機能の解説がある。
WinZip 9.0では圧縮機能の向上のほか、128ビット/256ビット鍵AES暗号化技術のサポートによるZipファイルのセキュリティ強化が図られている。AES(Advanced Encryption Standard)は米商務省・標準技術局(NIST)が米政府の標準として選定した暗号化技術(2001年4月の記事参照)。WinZip 9.0では暗号強度の選択とパスワードの指定によりAES暗号化処理が行える。
AES暗号化処理を施したZipファイルを送る場合、現状では受信者側もWinZip 9.0を持っている必要があるが、WinZip Computingでは他のZip互換ツールベンダーによる同フォーマットのサポートを促すため、WinZip互換AES暗号化Zipファイル作成のためのフル仕様を公開している。
WinZip 9.0はまた、64ビット拡張版のZipファイル形式をサポート、事実上サイズ無制限のZipファイルを保存可能となっている。オリジナルのZipファイル形式では1つのZipファイルに登録可能なファイル数は6万5535個まで、Zipファイルそのものの最大ファイルサイズは4Gバイトとなっていたが、64ビット拡張フォーマットでは、こうした制限がなくなっている。オリジナルファイル形式との互換性も確保されており、オリジナルフォーマットの制限を超えたファイルを扱うときにのみ、64ビット拡張形式が使われるようになっている。
WinZip 9.0では「enhanced deflate」と呼ばれる圧縮方式をサポート、この方式を使うと圧縮率が増す。ただしこの方式で圧縮したファイルをWinZip 8.1以前のバージョンで解凍することはできないという。
WinZip 9.0のベータ版はWindows 98/Me/NT4/2000/XPに対応している。
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