News:ニュース速報 2003年5月16日 11:35 AM 更新

米オンライン小売市場、前年比48%の成長

オンライン販売が米小売市場で果たす役割は年々大きくなっており、小売市場全体に占めるオンラインの割合は、2002年の3.6%から今年は4.5%まで上昇する見通し

 全米小売業協会(NRF)のオンライン部門であるShop.orgが5月15日に発表した調査結果によると、2002年の米オンライン小売市場は760億ドル規模に達し、前年比で48%の成長を記録した。この調査は米調査会社Forrester Researchの協力を得て実施されたもので、130以上の小売業者から回答を得ている。

 2002年は粗利が上昇したと回答した業者は70%で、前年の56%よりも増えている。ただ、2003年の成長はやや鈍化し、成長率26%、売上総額960億ドルと予測されている。

 オンライン販売で好調な製品のカテゴリはコンピュータ関連で、小売市場全体のうちオンラインでの販売額が32%を占める。またチケット販売や書籍販売も好調で、それぞれ市場全体の17%、12%がオンラインからだ。

 オンライン販売が小売市場の中で果たす役割は年々強くなっており、小売市場全体に占めるオンラインの割合は、2002年の3.6%から今年は4.5%まで上昇する見通しだ。小売販売額に占めるオンラインの割合が5%を越えるジャンル数は、2002年に7つだったのに対し、2003年は2つ増えて9つになると予測されている。

 2002年は売上が伸びたのに対し、オンラインでのマーケティング予算は減額となった。これまでのポータルサイトでの展開から、効率重視のアフィリエイトや検索エンジンを利用するようになり、発注1件当たりのマーケティング費用を12ドルから8ドルとほぼ半分に削減することに成功している。この費用は店頭販売では5ドル、カタログ販売は7ドルとなっている。

 また小売業者は、オンライン販売と実際の店舗販売との連動に関心を持っている。業者のうち63%は在庫管理システムに投資しており、40%はWebサイトと店舗の在庫を連動させ、78%はオンラインでの購買が店舗利用時のメリットになるような仕組みを用意している。

関連リンク
▼ Shop.orgのプレスリリース

[ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.