News | 2003年5月19日 07:59 AM 更新 |
その成果はコースごとの雰囲気の違いとなって現れているが、車やコースの表現などはデモ版を見てもあまり大きな変化は感じない。「これ以上のグラフィック品質は、ハードウェアが変化しなければ無理」とのこと。
GT4における目玉は、やはりリアルさのさらなる追求、車種、コースの多さ、シミュレーションモードのゲーム性向上などにあるようだ。ただし、メジャーアップグレードを果たした物理シミュレーションプログラムに関して、ある程度の限界は感じているようだ。
「シミュレーションにエモーションエンジンのベクトル演算ユニットは使っていません。すべてMIPSコアで行っています。でも、PS2のMIPSコアってクロックが遅いじゃないですか。シミュレーションプログラムは、物理的な影響をシリアルに繋げていく処理なので、並列化ができない構造です。いや、本当に気が遠くなるほど長いですよ。ですからクロックの遅いPS2のCPUでは、今の物理シミュレーションエンジンで6台を動かすのが限界なんです」(山内氏)・
実際にプレイしてみると、新型ハンドルコントローラでのプレイは本当に挙動がリアル。しかも、ハンドルへのフィードバックの確かさは、本当に車を運転している感覚を思わせる。その上、久々にGTシリーズを操作した筆者でも、普通にスピンせずに走ることができた。
発表会では直線で初心者がスピンすることが少なくなったとアナウンスされてが、コーナーの抜けやすさ、スリップアングルのコントロールしやすさなど、あらゆる面でピーキーな操作性が改善されていると感じた。このあたりは、物理シミュレーションエンジンの進化による部分が大きいと山内氏はいう。
PS2のハードウェアの限界に達しようとしているGT4(もっとも、そのリリースは12月を待たなければならないが)。次のメジャーなバージョンアップは、次世代のPlayStationを待たなければならないだろう。車好きには見逃せない大作だ。
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[本田雅一, ITmedia]
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