News | 2003年6月16日 07:26 PM 更新 |
MicrosoftはMSN Messenger Version 6のリークされたβ版を使用しないようにという警告をユーザーに送っている。このソフトウェアは、コンシューマーが利用できるものではない、というのがその理由だ。
MSN Messenger 6の初期バージョンが十数のウェブサイトで公開され、いまでも毎日新しい公開サイトが生まれている。Microsoftによれば、ウェブで公開されているバージョンは内部テスト用のものであり、誰がこのソフトウェアをリークしたかは不明だという。
「このβ版は内部で使用することだけを意図して作られたものだ。MSNではユーザーが非公認のサイトからβ版をダウンロードしないよう強く勧める。コードが不安定で、完全な情報が付属していないからだ」とMicrosoftのMSNユニットは6月13日、メールで送られた声明文の中で述べた。
Microsoftはこのβ版を公開している個々のウェブサイトに対し、ソフトウェアを引き上げるように要請していると、MSNの主任プロダクトマネジャーであるラリー・グロソース氏は述べている。ユーザーは、数週間後に予定されている「パブリックプレビュー」版を辛抱強く待ってほしいと同氏。
Microsoftは後に、安定性の問題はないと発言を修正した。しかし、認可していないサイトからβ版をダウンロードすることはやめてほしいと主張している。同社では配付をコントロール下に置き、顧客がソフトウェアの完全なバージョンを使用しており、β版だということを認識している人たちからフィードバックを受けたいのだという。
それでも、Microsoftはこのβ版の人気には喜んでいる。MSNチームにMSN & パーソナルサービス事業部、MSNコミュニケーション・マーチャントプラットフォームグループのブレーク・アービング副社長からチームに送られたメモによれば、リークされたβ版のダウンロード数は200万を越えているという。
「(MSN Messenger version)6は、これまでにわれわれが作ったもののなかで、最もハマるサービスだ」とアービング副社長は書いている。「V6を使ったことのある人なら、これが勝ち残るサービスだということがわかるだろう。ICQが何年も前に大人気になって以来、業界にこういうものは現れなかった」と、同氏のメモには書かれている。
ICQは1996年に、最初のインターネット用インスタント・メッセージング・ツールの一つとしてスタートした。開発したのはイスラエルのMirabilisで、現在はAmerica Onlineが所有している。ICQが最も人気があったのは、90年代後半だった。
MSN Messenger 6はユーザーインタフェースの改良、新しいパーソナライゼーション機能、オンラインゲームの統合、ボイスチャットとビデオチャットの組み込みといった機能改善がされている。MSN Messenger 6の最終版は「数カ月後」で、数週間後にはパブリックプレビュー版が公開されるとグロソース氏は述べている。
Microsoftが提供を予定しているMSN Messenger 6のスニークピークページは、ここにある。
[Joris Evers, IDG News Service]