News | 2003年6月19日 06:52 PM 更新 |
前モデルのN400cは、Compaq時代に新しいビジネス向けPCブランドとして立ち上げたEvoラインに投入されていたもので、モバイルPentium IIIを採用し、4セルバッテリーを標準搭載。4セルのキーボードスタンドにもなるバッテリーパックを組み合わせることもできた。また12.1インチながら秀逸なタッチの19ミリピッチのキーボードを持つ点でも評価が高いシングルスピンドルのビジネス機だった。
新機種のNC4000はプロセッサをPentium Mにスイッチ。チップセットにMobility RADEONグラフィックスコアを統合したATI Technologies製のIGP350Mを採用している。
このIGP350Mは、先日発表されたIntelとATIの提携、Pentium Mバスのライセンスに基づいたチップセットだ。Intel以外のチップセットが採用されたPentium M搭載機は、この製品が初めてになる。ATI製グラフィックスチップのドライバでサポートされている豊富な機能を活用できる。
N400cで評価の高かったキーボードは本機でも全く同じで、キータッチも同様。キーボード奥にはボリュームボタン、ミュートボタン、電源ボタンなどが機能的に配置されている。ポインティングデバイスはN600シリーズなどで採用実績があるスティックタイプとタッチパッドの複合型。N400cでは出荷先ごと、ポインティングデバイスの仕様が異なった(日本ではタッチパッド、米国ではスティックタイプ)構成になっていたが、本機はワールドワイドで共通の仕様になる。
インタフェース類はギガビットイーサネット、モデム、VGA、S-Video、USB 2.0×2、IrDAポート、SDカードスロット、PCカード。内蔵無線LANとしてアセロス製の802.11a/g対応で802.11gへのアップグレードが可能なミニPCIカードを内蔵する。
標準バッテリー込みの重さは1.59キロと軽く、厚みも1.1インチ(27.9ミリ)と薄型を実現しているが、薄型化を実現するために容量面で不利な角形のバッテリーパックを採用しており、標準バッテリーの容量は40ワット時。標準駆動時間は3時間となっている。これにバッテリー奥に取り付ける40ワット時のセカンドバッテリー(390グラム)もあり、バッテリー駆動時間を6時間に伸ばすことも可能だ。
時期については不明だが、日本にも同じ機種が投入される見込み。米国での価格は1.4GHz、40GバイトHDDの構成で1699ドル。1.6GHz、40GバイトHDDで2049ドル。
外装デザインはHPのomnibookのラインを踏襲しつつ、ハードウェアデザインはEvoシリーズの血を受け継いだ製品。N400cと同様のマルチベイが利用可能なドッキングステーションもオプションで用意される。
[本田雅一, ITmedia]
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