News 2003年6月20日 09:13 PM 更新

COMDEX運営会社が社名変更 - Key3MediaからMediaLiveへ

COMDEX、Seybold Seminarsなどのトレードショウ運営会社であるKey3Media Groupは6月19日、社名をMediaLive Internationalに変更した。COMDEXの運営方針もビジネスへと大きく転換する。

 11月に予定されているCOMDEX Fallでキーチェーンやコーヒーマグ、フリスビーを大量にゲットしようと思っているのなら、考え直したほうがいい。

 トレードショウ運営会社のKey3Media Groupは、毎年ラスベガスでCOMDEXを開催しているが、連邦破産法第11章の適用から復活を遂げ、新しい会社名としてMediaLive Internationalを冠し、COMDEXをビジネスにフォーカスした新しいものに変更すると6月19日、明らかにした。

 招待客でなければ50ドルを払う必要があり、これまでこのイベントにあったガジェット、けばけばしさはかなり失われることになるのだ。

 今年のCOMDEX参加者は「コンシューマー・デバイス・ベンダーは少なく」「ソリューション分野に直接関係のない小規模ベンダーも少ない」予定だ。なぜなら、そうした企業は招待していないからだ、とMediaLiveのCOMDEX担当上級副社長であるマイク・ミリキン氏。「小物のベンダーやマッサージ業者はCOMDEXには招待しない」と同氏は語る。

 COMDEXのフォーカスは娯楽から教化にシフトしているとミリキン氏は説明する。「教育用プログラムにもっと注力していくのがわかるはずだ」と同氏。

 COMDEXをビジネスにフォーカスしたショウに再構築するというのは、1990年代にCOMDEXが過度に成長してしまったことに対する自然な対応だ。当時のCOMDEXは毎年20万人以上の参加者を集めていた、とミリキン氏。「5年前、COMDEXは明確な目的がなかった」と同氏は語る。今年の展示会はウェブサービス、セキュリティ、オープンソースソフトウェアなどの特定のトピック分野に興味を持つベンダー、参加者を集めることに専念するという。

 リストラクチャリングの一環として、MediaLiveは本社をロサンゼルスからサンフランシスコに移し、新CEOとしてロバート・プリースト=ヘック氏を指名した。同社は破産以前は公開企業だったが、現在では破産時に資金援助を行ったThomas Weisel Capital Partnersが所有する株式非公開企業となっている。

 MediaLiveはビジネスにフォーカスしたCOMDEX 2003のテーマに合わない出展者には4万ドルを払い戻していると同社では説明している。このフォーカスの結果、ミリキン氏はCOMDEXの参加者が2002年の12万5000人から今年は8万人に減少すると予測する。

 技術コンサルティング会社、Creative Strategiesのティム・バハリン社長は、この制限をかけるのが早すぎるとは思わないと述べる。「ある意味、COMDEXは大きくなりすぎていた」と同氏。「COMDEXは1990年はじめにこの種のポジショニングを行うこともできたはずで、そうすれば好奇心の強いショウ参加者を食い止めることができたかもしれない」とバハリン氏。

 COMDEXの新方針ではじき出されるところは、やれやれという反応だ。

 「世界の終わりというわけじゃない」とInternational Parkside Productsの上級プロダクトマネジャー、ライアン・キーティング氏は語る。同社は2002年に初めて出展し、今年のCOMDEXではカーボンベースのスクリーンクリーナーをデモする予定だった。「今年のマーケティング計画を書き直さなくてはいけない」とキーティング氏。しかし、同社にとってCOMDEXは最も重要な展示会ではなくなっていたのだという。「われわれが立ち上げようとしている製品にはConsumer Electronics Showのほうが合っている」と同氏。

 ミリキン氏はこの再フォーカスによってMediaLiveはみんなをハッピーにできると考えている。「まじめに、サーカスのようなものにではなく、コンテンツにフォーカスすることで、収益を得られる」と同氏は述べた。

[Robert McMillan, IDG News Service]