News:ニュース速報 | 2003年6月20日 09:03 AM 更新 |
通信事業者やベンダーは現在競って公衆無線LANを利用したホットスポットの提供に乗り出しているが、こうしたビジネスは大半が失敗に終わるだろう――。Forrester Researchが6月19日発表した報告書で、こんな指摘を行っている。
Forresterの上級アナリスト、ラーズ・ゴデル氏は「われわれの見方では、公衆無線LANを使ったアクセス提供につぎ込まれている資金は、大半が無駄になるだろう」とし、ユーザーがかなりの料金を払ってまで外出先でインターネットにアクセスしたいと思うかどうかといった疑問を提起している。
公衆ホットスポットが成功するためにはノートPCの普及が欠かせないが、欧州のノートPC普及率は現在10%にとどまっており、2008年になっても普及率は16%にとどまるとForresterは予測。一方で、すべて込みの料金が最高月間130ユーロに上っていること、ホットスポットの提供場所の問題、無線LANのセキュリティ問題などが障害となって、ホットスポット人気に火がつくまでには相当な時間がかかるだろうと指摘している。
Forresterの予測では、欧州での公衆ホットスポットの利用者は2008年の段階で770万人にとどまる見通し。これは無線LAN対応PDAユーザーの20%、ノートPCユーザーの15%にすぎない。これに対して同じ年の携帯電話ユーザーは3億1200万人に達すると予測され、“ホットスポットバブル”がはじける環境は整っているようだとForresterは指摘している。
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[ITmedia]
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