News 2003年6月30日 08:45 PM 更新

News Weekly Access Top10(2003年6月22日−2003年6月28日)
Xeonより速いことが求められているのかPowerMac G5

久しぶりに大幅な変更が加えられたPowerMac G5の記事が今週のアクセストップに。「世界最高のパフォーマンス」という発言に、熱烈なMacユーザーだけでなく、多くのPCユーザーが熱くなった。

News Weekly Top10 6月22日〜6月28日
1位 ジョブズ氏、「G5は世界最速のパーソナルコンピュータ」
2位 着々と包囲網を完成させるDivX
3位 Power Mac G5とPower Mac G4はどう違う?――「最速」の秘密を探る
4位 新たなOSと新ハードでMac復権なるか?
5位 Apple、PowerPC 970で「ギガヘルツギャップ」に挑む
6位 MS、PDAと携帯電話に新ブランド“Windows Mobile”
7位 無害だが難解――「謎のコード」の正体は?
8位 Apple、WWDCでPowerPC 970採用発表へ
9位 低価格PCでも最新ゲームができる?――ATIの新統合型チップセット
10位 レコード業界、ファイル交換ユーザーに一斉攻撃

 今週は、Macintoshの新シリーズPowerMac G5関連記事が5本もランキングに入る盛況ぶり。

 IBMの「PowerPC 970」を搭載して64ビットプロセッシングに移行し、Hyper-Transportの採用と従来のG4から大きく変化したG5。そのパフォーマンスはWorldwide Developer's Conferenceの基調講演でスティーブ・ジョブズ氏が「世界最速のパーソナルコンピュータ」と発言するほどだ。

 そして、この「世界最速」という言葉が世界中のユーザーに物議を醸し出している。

 記事によると、ジョブズ氏がこの発言の根拠にしたのが「Photoshopとベンチマークの結果」。このテスト結果やテスト方法の有効性について、世界中のユーザーが個人のホームページで疑問を表明している。

 その具体的な内容や根拠については、それぞれのサイトを見てもらうとして、ジョブズ氏が競合相手としてXeonマシンを強く意識しているのに、個人的には違和感を感じてしまう。これは、記者が「熱烈なるネオMacユーザー」でないからかもしれない。

 記者のように、外側からMacを見ているユーザーには、現在のx86CPUのユーザーがMacに移行するとはとても想像ができない。実際の利用場面で、本当にXeonを上回るパフォーマンスがあったとしてもだ。

 逆に、Appleも言っているように、PowerMac G5のターゲットは、デザイン、パブリッシング、映像、音楽、医療、教育などのプロユース。このジャンルはこれまでもMacintoshによって制覇されてきた領域で、その優位性はXeonが来ようとPentium 4がハイパースレッディングテクノロジーをサポートしようと、いささかも揺るぎない(はず)。

 そんな、棲み分けがはっきりしている状況で、Xeonより速いか遅いかということに、どれだけの意味があるのだろうか。プロユーザーがこれから先もMacを使いつづけるかどうか、G4からG5に移行するかどうかは、もっと違うところに論点があるような気がするのだが。

[長浜和也, ITmedia]

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