News | 2003年8月4日 07:45 PM 更新 |
カノープスは8月4日、リアルタイムビデオ編集システム「ACEDV」を発表した。専用ボードとビデオ編集ソフト「Let's EDIT RT」をセットにしたもので、価格は5万9800円。
DVカメラやキャプチャボードの普及になどによって、個人でビデオ編集を楽しむユーザーが増えてきたが、映像のキレイに並べ替えたり特殊効果を導入したりといったワンランク上のビデオ編集は、まだ一般的ではない。放送局などプロの現場では、HDD上に映像データを取り込んでカットの入れ替えや不要シーンの削除などの作業を効率よく行う「ノンリニア編集」をリアルタイムで行う「リアルタイムビデオ編集」が主流となっているが、プロユーザーはビデオ編集に特化した専用のハイスペックPCやWSを使ってこれらの作業を行っている。
「これからビデオ編集にチャレンジしようとするユーザーは、現在使用中のPCを流用したり、個人向けPCをビデオ編集用に購入しようとするケースがほとんど。だが、近年のPC性能の向上や低価格な大容量HDDの普及などにより、個人ユーザーレベルでも、プロ並みのリアルタイムビデオ編集が可能になっている。ACEDVは、ビデオ編集の入門ユーザーが、リアルタイムビデオ編集を気軽に、かつ快適に行うことをテーマにした製品」(同社)
ACEDVは同社のビデオ編集システム上位モデル「DVStorm 2」と同様に、リアルタイムで画面上で作業を確認しながらHDD上でビデオ編集が行える。省スペースPCでも内蔵可能なハーフサイズのPCIボードを採用し、背面インタフェースにはデジタル/アナログのオーディオ/ビデオ入出力端子を装備。DVカメラからの入出力以外に、VHSビデオデッキやや8ミリビデオカメラなどのアナログ映像も入出力可能だ。
IEEE1394(i.LINK)端子には各種ストレージ機器を接続可能。映像データの保存用に外付けHDDをつないだり、DVD作成用に記録型DVDドライブを接続することができる。
ビデオ編集ソフトには、軽快に高度なビデオ編集が行える新開発の「Let’s EDIT RT」を採用。10トラックまで設定できるタイトルやオーディオ、映像に特殊効果を付加するビデオフィルタ、ハイクオリティなキーイングなど、多彩な機能がリアルタイムで適用できる。編集した映像はMPEG-2/WindowsMedia/RealVideo/QuickTimeなど用途に合わせた形式で保存可能。また、キャプチャ時に音声を映像の速度に合わせて正確にデジタル化して映像と音声のズレを防ぐ「Locked Audio」 機能を装備した。
動作環境としては、Pentium 4/1.9GHz以上のCPUを推奨し、対応OSはWindows 2000(SP3以降)/Windows XP(Home/Professional)。ソフトウェアエンコーディングを行う/行わないなど、PCに負荷がかかる作業の細かな設定が可能なので、ロースペックなPCでも快適に利用できる工夫が施されている。
ビデオ編集をノートPCでも
また、同社の従来製品で新ビデオ編集システムを利用できる専用ソフトも発売する。DVStormシリーズ用ビデオ編集ソフト「Let's EDIT RT for DVStorm」が1万9800円、DVRex-RTシリーズ用ビデオ編集ソフト「Let's EDIT RT for DVRex-RT」が3万9800円。
さらに、ノートPCにビデオ編集システム「Let's EDIT」をプリインストールしたビデオ編集PC「Let's Station EX」(ベースPCは日本IBM「ThinkPad X31」、39万8000円)、と「Let's Station ST」(同NEC「Lavie G」、19万8000円)を、同社直販サイト「カノープス・ダイレクトショップ」専用モデルとして発売する。
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[西坂真人, ITmedia]
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