News 2003年8月20日 11:59 PM 更新

“一眼レフ普及機”の名を継承――キヤノン「EOS Kiss Digital」(1/2)

キヤノンが、銀塩一眼レフベストセラーのモデル名「EOS Kiss」を継承したレンズ交換式一眼レフデジタルカメラ「キヤノン EOS Kiss Digital」を発表。小型軽量ボディで一眼レフデジカメとしての基本性能はおさえながら、実売12万円というセンセーショナルな価格で登場した。

 デジタル版「EOS Kiss」が、とうとうベールを脱いだ。

 キヤノンは8月20日、レンズ交換式一眼レフデジタルカメラの新製品「キヤノン EOS Kiss Digital」を発表した。9月20日から発売する。ボディのみと、専用標準ズームレンズをセットにしたレンズキットの2ラインアップが用意される。


レンズ交換式一眼レフデジタルカメラ「キヤノン EOS Kiss Digital」

 1993年に発表された同社の普及タイプ銀塩カメラ「EOS Kiss」シリーズは、「大きい」「重い」「難しい」といったそれまでの一眼レフカメラの問題点を解決し、なにより実売5万円前後という手ごろな価格がウケて、全世界での累計販売台数が約850万台にも及ぶベストセラーモデルに成長。一眼レフカメラ初心者や女性層など、幅広いユーザーに支持されてきた。

 サイズの大きさ・重さ、操作性の難しさ、そして高価な点などは、現在の一眼レフデジカメにも当てはまる問題。それだけに、かなり以前から「EOS Kissのデジタルカメラ版」を求める声が多く、その開発に関してもさまざまなウワサが絶えなかった。

 同社はスタイリッシュな銀塩コンパクトカメラとして人気だった“IXY”の名を、小型デジカメになかなか採用しなかったという経緯もあるほど、カメラのネーミングを重視する企業だ。「当然、ベストセラー機“EOS Kiss”の名を冠するためには、一眼レフデジカメとしての必要十分な基本性能とともに、従来にない“低価格”が絶対条件だった」(同社)

 今回発表されたEOS Kiss Digitalは、ボディのみの実売が12万円前後となり、20万円前後だった従来の一眼レフデジカメに比べて半分近くにまでコストダウンした。35ミリ判換算で29-88mmと使いやすい標準ズームレンズ「EF-S 18−55mm F3.5−5.6USM」をセットにしたレンズキットでも実売14万円前後と、10万円台前半で提供しているのは驚きだ。


35ミリ判換算で29-88mmと使いやすい標準ズームレンズのセットでも14万円前後

 ボディサイズも142(幅)×99(奥行き)×72.4(高さ)ミリ、重さ約560グラム(本体のみ)と、EOS Kissの軽量コンパクトさをしっかりと継承している。それまでの同社一眼レフデジカメで最もコンパクトな「EOS 10D」(149.7×107.5×75.0ミリ、790グラム)と比べても一回り小さくなり、230グラムも減量に成功した。「本体構造と外装の大幅な機能集約化と、部品点数の削減によって小型軽量ボディが可能になった」(同社)


EOS 10D(左)とのサイズの比較。EOS Kiss Digitalは一回り小さく、230グラム軽くなった


 低価格で小型軽量でも、一眼レフデジカメとしての基本性能はしっかりおさえているのも、EOS Kissの血筋ならではだ。撮像素子には有効約630万画素、サイズ22.7×15.1ミリの大型単板CMOSセンサーを採用。これは、EOS D60や EOS 10Dに搭載されているものと同じセンサーサイズおよび画素数となる。最大記録画素数は3072×2048ピクセル。


撮像素子には有効約630万画素、サイズ22.7×15.1ミリの大型単板CMOSセンサーを採用

 スーパーインポーズ機能搭載の広視野・高速7点AF、RAW+JPEG同時記録、ISO 1600までの高感度撮影、標準的な「sRGB」に加えて「AdobeRGB」の色空間にも対応するなど、デジカメとしての基本スペックは上位機種のEOS 10Dとほぼ同等の機能を装備する。“画作り”の面でも、同社独自の画像処理プロセッサー「DIGIC」を搭載するなど手抜きはない。


 EOS 10Dとの違いは、連写機能が連続約3コマ/秒(最大9コマ)から連続約2.5コマ/秒(最大4コマ)に減った点と、RAW+JPEG同時撮影時のJPEG画像が「ミドル/ファイン(2048×1360ピクセル)」だけしか選択できない点、クイックリターンミラーのミラーアップ速度が遅くなった点などだ。

[西坂真人, ITmedia]

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