News | 2003年8月28日 09:04 PM 更新 |
ソニーマーケティングは8月28日、新“ベガエンジン”を搭載した地上/BS/110度CSデジタル対応ハイビジョンTV「WEGA(ベガ)」を発表。プラズマ/液晶/CRTの3タイプのディスプレイで合計15機種が新たにラインアップされる。10月10日から順次発売する。
新製品の内訳は、プラズマTVの「プラズマベガ」9機種、液晶TVの「液晶ベガ」3機種、平面ブラウン管TVの「FDトリニトロンベガ」3機種。全機種に750p(1125i)対応デジタルハイビジョンディスプレイを採用し、今年12月から放送がスタートする地上デジタル放送をはじめ、BSデジタル/110度CSデジタル/地上アナログなどすべての放送メディアに対応した。
さらに高画質化を図った新しい“ベガエンジン”
同社は昨年8月、どんな表示デバイスでも高画質な映像が楽しめる統合デジタル高画質システム「ベガエンジン」を開発。プラズマ/液晶/CRTなどさまざまなタイプのフラット画面TVに採用して、同社のWEGAシリーズラインアップを一新した(2002年8月21日の記事を参照)。
ベガエンジンでは、システム内の信号処理をフルデジタル化することで、A/D・D/A変換による信号劣化やノイズを低減。さまざまな映像信号をシステムの入り口でデジタル信号に変換してしまうことで、高画質回路の性能を最大限に引き出せる点を“売り”にしていた。今回の新WEGAシリーズには、さらに高画質化を図った新しいベガエンジンを全機種に採用している。
進化した「ベガエンジン」は、サンプリング特性を向上させることで純度の高いコンポーネント映像信号を生成する「CCP2(コンポジット・コンポーネント・プロセッサー・ツー)」を信号入力部に配置。さらに独自のデジタルマッピング処理を行う高画質化技術「DRC-MF V1(デジタル・リアリティー・クリエーション・マルチファンクション・ブイワン)」や、フォーマット統合/ディテール再現/ノイズ低減機能を搭載した「MID-XU2(マルチ・イメージ・ドライバー・エックス・ユー・ツー)」によって、ランダムノイズやMPEGノイズをおさえながら精細感・鮮鋭感の向上を図っている。
「従来のベガエンジンに比べて、さらにノイズやボケが少なく、高精細で鮮鋭感のある“くっきりキレイな”画質になった」(同社)
さらにプラズマ/液晶ベガでは、コントラストを高めたRGB信号に変換する「DCP(デジタル・コンポーネント・プロセッサー)」や、低輝度領域での分解能力をさらに高めた「高画質パネルドライバー2」をベガエンジンに搭載した。
3つの“スタジオ”でPC・AV・モバイル機器との連携を強化
新WEGAシリーズでは、PCやAV・モバイル機器など各種周辺機器との連携を強化する「スタジオ・アプリケーション」を搭載した。
WEGAシリーズには従来から、デジカメやカメラ付き携帯電話で撮影した画像を閲覧できるメモリースティックスロットを装備していたが、新WEGAシリーズで搭載した「メモリースティックスタジオ」では、メモリースティックへのアナログTV放送録画機能を装備。MPEG-4形式で録画したTV番組は、動画再生に対応した同社PDA「クリエ」や、同日発表されたTVチューナー内蔵モバイルAVビューアー「MSV-A1」で再生することができる。全機種に搭載されたメモリースティックスロットは、メモリースティックDuoもアダプターなしで利用可能。
また、DVカメラなどi.LINK(IEEE1394)対応機器を接続・操作できる「i.LINKスタジオ」を全機種に搭載。新WEGAシリーズと同時に発表されたデジタルレコーディングHDD「VRP-T3」(HDD120Mバイト、7万円)と接続することで、地上デジタル/BSデジタルなどのデジタルハイビジョン放送を画質を落とさずにストリーム記録できる。
プラズマベガの上位モデル3機種「ネットワークメディア機能搭載セパレート型」には、LANで接続された同社PC「バイオ」シリーズのHDD内にある映像/音楽/写真データをWEGAの画面上で楽しめるホームネットワーク機能「メディアリンクスタジオ」を搭載した。
バイオから呼び出した各種コンテンツをWEGAに挿入したメモリースティックにコピーしたり、TV録画機能搭載バイオの録画予約をWEGA上から行うことも可能。このメディアリンクスタジオは、同社が昨年10月に発売したネットワークメディアレシーバー「RoomLink(PCNA-MR1)」の機能を内蔵したもの。
WEGAシリーズ各モデルの価格と発売日は以下の通り。
「プラズマ ベガ」シリーズ
型番 | 画面サイズ | 価格 | 発売日 | |
ネットワークメディア機能搭載セパレート型 | KDE-P61HX2N | 61V型 | 250万円 | 11月20日 |
同上 | KDE-P50HX2N | 50V型 | 120万円 | 11月20日 |
同上 | KDE-P42HX2N | 42V型 | 95万円 | 11月20日 |
セパレート型 | KDE-P61HX2 | 61V型 | 240万円 | 10月20日 |
同上 | KDE-P50HX2 | 50V型 | 115万円 | 10月20日 |
同上 | KDE-P42HX2 | 42V型 | 90万円 | 10月20日 |
チューナー一体型 | KDE-P42HV2 | 42V型 | 85万円 | 10月10日 |
同上 | KDE-P37HV2 | 37V型 | 70万円 | 10月10日 |
同上 | KDE-P32HV2 | 32V型 | 60万円 | 10月10日 |
「液晶 ベガ」シリーズ
型番 | 画面サイズ | 価格 | 発売日 | |
セパレート型 | KDL-42HX2 | 42V型 | 130万円 | 11月20日 |
同上 | KDL-32HX2 | 32V型 | 70万円 | 10月20日 |
同上 | KDL-28HX2 | 28V型 | 60万円 | 11月1日 |
「FDトリニトロン ベガ」シリーズ
型番 | 画面サイズ | 価格 | 発売日 | |
KD-36HR500 | 36型 | オープン(実売30万円前後) | 10月10日 | |
KD-32HR500 | 32型 | オープン(実売25万円前後) | 10月10日 | |
KD-28HR500 | 28型 | オープン(実売20万円前後) | 10月10日 |
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[西坂真人, ITmedia]
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