News 2003年9月11日 07:02 PM 更新

ノートPCの売れ過ぎで落ち込むモニター市場

ノートPCの主力である15インチ液晶の供給不足が、市場の伸びに打撃を与えている。

 ノートブックPCの好況がモニターメーカーに打撃を与えており、2003年第2四半期のモニター市場の伸びは予測を下回った。

 多くのノートPCに使われている15インチスクリーンは、需要が供給を上回ている。メーカーがもっと高い収益の見込める大画面サイズに生産の軸を移しているためだ。

 ディスプレイ関連調査会社であるMekoの主任アナリスト、ボブ・レイクス氏は、「現在、15インチ液晶モニターは深刻な供給不足に見舞われており、このため成長率は鈍化するだろう」と予想する。

 「ノートブックコンピュータの需要増大が、PCメーカーのモニター出荷の拡大につながっていないのは明らかだ」と同氏。

 液晶ディスプレイの需要は引き続き上昇しているとレイクス氏。「2005年初めには、液晶モニターは市場の4分の3を占めるだろう。しかし、それは液晶パネルメーカーが次世代のファブリケーション工場で製造を増やすことができるというのが前提だ」と同氏は推測する。

 「現在のところ、これは簡単ではないことが判明しており、液晶パネルメーカーが一部のパネルサイズの価格を引き上げる要因の一つとなっている。15インチパネルの品不足は、液晶パネルメーカーがより高い利益率を求めて大画面サイズに移行しているのが原因だ」とレイクス氏は説明する。

 液晶ディスプレイはヨーロッパのディスプレイ市場の50%以上を占めた。これは第2四半期が初めてのことだが、四半期における成長率は品不足のために7%にとどまっている。液晶ディスプレイの卸値も上がっている。

[Jonny Evans, IDG News Service]