News:ニュース速報 2003年10月6日 09:31 PM 更新

コンピュータ同士がEC交渉で合意形成 富士通研が自動化プロトコルを開発


 富士通研究所と米Fujitsu Laboratories of Americaは10月6日、電子商取引(EC)の交渉をするプロトコルを開発したと発表した。コンピュータ同士が提案と応答を繰り返し、人間同士では到達が難しい最適な合意点を見つけ出すことができるという。

 XMLベースのEC仕様が対象で、複数の取引条件を一括自動交渉できるようにするプロトコルと、同プロトコルを扱う自動交渉エンジンプログラムを開発した。

 エンジンプログラムは、多数の取り引き条件を含む交渉相手からの提案を特定の尺度に基づき評価する。評価には制約となる条件を盛り込めるほか、最新の在庫量などを把握した上で交渉に当たらせることもできる。相手の提案に対し応答するカウンター提案の方針についても戦略を設定しておける。

 同プロトコルとエンジンを搭載したコンピュータ同士は提案と応答を短時間のうちに自動的に繰り返し、最適な合意点を見出す。複数の取り引き条件を一括して自動交渉できるため、人間が交渉を行う場合に比べスピードやコスト面で有利な上、取り引き規模が拡大しても対応が容易。XMLやWebサービスの普及による効率化のメリットを十分に活用できるようになる。

 同プロトコルは具体的な通信プロトコルとは独立したもので、SOAPを使用した実装などが可能だ。同社はオープンプロトコルとしてWebサービス標準化団体に提案、2004年ごろの標準化を目指すとしている。

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