News | 2003年10月24日 09:24 PM 更新 |
「安価で一番普及している“安心メディア”として、スマートメディアを採用した。サイズダウンが進む小型メディアの中ではやや大きいが、米国でのTOY規格に適合するなど子供の誤飲防止には安心のサイズ。半透明化してキャラクターを印刷できるのもコンテンツメディアとしてのメリットの1つ。今後は2時間分のコンテンツが収録できるカードも提供予定」(同社)
確かに32Mバイトで比較した場合、スマートメディアの市場価格は1600〜2000円前後と他メディアに比べて1割ほど安い。ただしいくら安価とはいえ、半導体メディアはCD/DVDといった光ディスクメディアやVHSなどテープメディアから比べるとやはり高価だ。今回発表されたアドバンスムービーカードも、32Mバイトの容量で2380円とコンテンツ込みながら安価に設定されているが、GBAのメインユーザーである子供たちにとっては気軽に購入できる金額ではない。
そこでアドバンスムービーサービスでは、新しいコンテンツ配信方法も計画。公式サイト(http://www.am3.jp)を使ったダウンロードサービスのほか、コインを入れて回すとカプセルに入った玩具などが出てくる「ガチャガチャ」を模した「アドバンスガチャガチャ」を開発。玩具店などの店頭で、100〜200円程度の価格でコンテンツをアドバンスムービーカードにダウンロードできるサービスを来年4月以降から開始する予定。
アドバンスムービーカードはスマートメディアに上位互換なので、アドバンスムービーサービス以外に通常のデジカメでも利用可能。その場合、メディア内のコンテンツは市販のスマートメディアリーダー/ライターを使ってPCなどに“移動”できる。
ただし、スマートメディア内のROMエリアに書き込まれた128ビットのユニークIDとコンテンツとが合致していないと再生できない仕組みになっており、PCにコピーしたコンテンツデータは、市販のスマートメディアや他のアドバンスムービーカードに移して使えない。
「アドバンスムービーカードの製造時にROMエリア内にam3独自のコードを書き込む。このメディアのコピー版を作るためには、1000億円以上の設備投資を行わないと開発できない。またコンテンツには、共通鍵暗号方式のDES(Data Encryption Standard)を採用するなど万全のセキュリティ対策を施している」(同社)
普及のカギを握るのは、やはりコンテンツ。子供に絶大な人気を誇る「コナン」でスタートは飾れるものの、その後のコンテンツ展開が気になるところだ。
同社が明らかにしたタイムスケジュールによると、12月18日に第二弾として懐かしい「タイムボカン」4タイトル(1話+アダプタ、2〜4話)と、「名探偵コナン」3タイトル(5〜7話)の計7タイトルをリリース。その後、来年3月まで毎月20日に両シリーズを発売していく予定。
「そのほかプロダクション・アイジー、マッドハウス、スタジオぴえろ、手塚プロダクションなど日本を代表するアニメプロダクションが参入を予定している。日本のアニメが大きく変わっていく」(同社)
[西坂真人, ITmedia]
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