News:ニュース速報 | 2003年10月31日 07:50 PM 更新 |
商船三井客船の社員がこのほど、長野県内の山あいの町の小学校を訪れて出張授業をした。世界の海を渡る大手客船会社と山の子どもたちを取り持ったのは、Webサイトに公開されたペーパークラフトだった。
商船三井は客船「にっぽん丸」のペーパークラフトをWebサイトで公開している。完成したペーパークラフトの写真をサイトで募集したところ、同県阿南町大下条小学校の5年生2人からの投稿が送られてきた。
同小学校ではネットの活用に力を入れている。ペーパークラフトは、2人が課外活動として取り組み、ネットからダウンロード、プリントアウトして工作したものだ。
“海なし県”の長野県だが、にっぽん丸のかつての名物船長が同県出身だったなど、同社とはゆかりがある。そこで「海がないのに船乗りが多い長野県の子どもたちに、ペーパークラフトを通じて船や海について興味を持って世界に夢を馳せてもらおう」としてペーパークラフトを贈ることにした。
6月下旬、同小学校と同町内の和合小学校の5年生21人にペーパークラフトを贈った。図工の時間などを使って全員が完成させ、7月下旬には作品をそろえて“進水式”もした。
その後、大下条小学校の担任教諭から総合学習の一環として出張授業の依頼があり、10月24日にペーパークラフトの作者ら社員2人が同小学校を訪問した。授業ではにっぽん丸や海運の解説に加え、社員が持参した同小学校の校門のペーパークラフトも作った。
同社は「阿南町は山に囲まれ海から遠い場所だが、講義を聴いてくれた子どもの中から船の世界を目指す人が育ってくれれば」としている。
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