News 2003年11月5日 06:57 PM 更新
IDG

「2007年までにWindows Mobile端末1億台」をぶちあげたバルマーCEO

強気の予想をぶち上げるのはMicrosoftの“お家芸”だが、Windows搭載携帯/PDAを1億台販売するというのは実現可能か否か?(IDG)

 Microsoftは11月3日、2007年までにWindows搭載のPDAとスマートフォンを1億台販売すると発表した。

 この数値目標はMicrosoftのCEO、スティーブ・バルマー氏が自社のWindows Mobileユニットのために設定したもので、Microsoftはこの市場に本気で取り組んでいると、Windows Mobile担当マーケティングマネジャーのダグラス・ディード氏は語る。

 ディード氏は、出荷されるWindows Mobile搭載デバイスのうち、大部分はPDAではなくスマートフォンになると予想する。

 スマートフォンは携帯電話のように見えるが、電子メールアクセスやカレンダーなど、PDAライクな機能を拡張したもの。Microsoftは1年前、ヨーロッパで最初のスマートフォンを立ち上げた。先月にはAT&T Wireless ServicesがMotorola製MPx200の販売を開始した。これが米国初のWindows Mobileスマートフォンである。

 大きな数字で物事を考えるのはMicrosoftにとって珍しいことではない。しかし、Windows Mobileデバイスで2007年までに1億台という目標は現在の市場規模と予測を考えると強気すぎるように思える。市場調査会社Gartnerで主任アナリストを務めるトッド・コート氏は、この目標は「ちょっとアグレッシブ過ぎる」と見る。

 Gartnerの調査によれば、昨年販売された携帯端末4億3100万台のうち、スマートフォンはわずか300万台だった。この数字にはMicrosoftの競合企業のシェアも含まれている。携帯端末には携帯電話、スマートフォン、ワイヤレスPDAが含まれる。

 しかし、2007年までには5億2500万台の携帯端末が販売され、そのうち16%に当たる8400万台がスマートフォンであると、10月31日に公開されたGartnerの報告書には書かれている。

 昨年は1210万台のPDAが販売された。Gartnerは市場全体の伸びは2004年まで見込めないとしている。しかし、MicrosoftはライバルのPalmSourceに迫っており、2003年前半にはWindowsベースのPDAは前年比32%の伸長を見せ、195万台を売り上げているとGartnerは報告している。



関連記事
▼ MS、PDAと携帯電話に新ブランド“Windows Mobile”
くるくる入れ替わるWindowsのPDAプラットフォームの名称が、2003年は“Windows Mobile”に決まった。今度はPDAと携帯電話が統一ブランドとなり、無線LAN機能の向上、Windows Media 9のOS組み込みが特徴となる。

▼ “新機能よりユーザー体験”の「Windows Mobile 2003」デビュー
Pocket PCの新版は、Windowsファミリーを強調する新名称「Windows Mobile」を冠する。新機能は少ないが、ワイヤレス接続や電子メール機能など、ユーザー体験の改善に力を入れたものとなっている。

[IDG Japan ]

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.