News:アンカーデスク | 2003年11月25日 03:54 PM 更新 |
既にレポートも掲載されているけれど、11月19日から22日まで東京ビッグサイトで「国際ロボット展2003」が開催された。
会場の半分以上を占めるのは、いわゆる産業用ロボットというものだ。見上げるほどの大きなアームが、部品を器用に扱っているデモが目につく。
でも、わたしが見に行きたいのは、やっぱり「サービスロボッドゾーン」や「産官学連携ゾーン」と名づけられたコーナーだ。いま流行りの「ロボット」たちはここにいる。
シリコーン樹脂のロボット「アクトロイド」
今回一番人気だったかなっていうシリコーン樹脂のロボット「アクトロイド」。ココロの開発による。
これ、いま、いちばん、「こわい」フェーズじゃないかと思う。極めて人間に似ているから、人間じゃなさが目立つ。
表情、とくに目が死んでいるのだ。人間に似せようとするとき、ここはどうしても通り過ぎなきゃいけない壁なんだけど。もっとも、この分野についてはオタク系がいろいろノウハウを持っているはずなので、それが反映されると面白いことになる。きっと。
それにしても、見ていると、来場者の多くがほっぺや腿をつついて見たりしている(ムービーはこちら)のが、なんだかおかしかった。そりゃわたしもやってみたけど、たしかに触ったときの柔らかさと押し込んだときのかたさがリアルである。でも、温度が低い。これも、人肌にしないと(って、触ることは前提にしなくていいのか)(*1)
アザラシ型ロボット「パロ」
そこにいくと、こっちは一日の長がある。産業技術総合研究所のアザラシ型ロボット「パロ」だ。今回は、どうぞ抱いてやってくださいって展示になっていたんで、抱いてみると、やっぱり「えへへへ」になってしまう。ヒゲをつつくと、いやいやするあたりもあざとい。体温もある(ちゃんと制御しているのだ)
見ていると、部長さんみたいな立派な感じの男の人が、結構喜んで抱いているのだ。まぁ、この展示会に来る人は、普通よりこういうのが好きな人が多いだろうけど、それにしても、やっぱり喜んじゃうんだなぁ。
イギリスのサイエンスミュージアムにパロが展示されたとき、来場者のアンケートをとったそうなのだけど、それによると、パロから受ける気持ちは英国人も日本人もほとんど同じだったそうだ。彼らは日本人ほど「かわいい」は好きじゃないんじゃないかと思ったけど、そんなことはなかったようだ。でも、まだアメリカではアンケートをとっていないのだそうだ。あの「強い」が好きな国民がどう思うかは、ちょっと気になる。
外骨格型パワードスーツ「Project HAL」
筑波大学機能工学系山海研究室による「外骨格型パワードスーツ」だ。「Hybrid Assistive Leg」で、HAL。
脚の筋肉の2カ所に電極を取りつけてその電位差を測ることで、筋肉を動かそうとする時に発生する「筋電位」を計測。それによってスーツのアクチュエーターを動かすというもの。これを使えば、運動機能が衰えてしまった人でも、普通に動作できるようになる。
[こばやしゆたか, ITmedia]
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