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「カラードットコード」や80インチのタッチパネル──ベンチャーの新技術にも注目ビジネスシヨウ TOKYO2004(2/2 ページ)

» 2004年05月11日 21時50分 公開
[中嶋嘉祐,ITmedia]
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ITではなく“CT”を駆使する電子ブック

 ドコモやボーダフォンといった人気ブースと遜色ないほどの観客を集めるブースが、電子文書のソリューションを紹介する区画にもあった。電子ブック技術のプレゼンを行っていた3Dデジタルマックスのブースだ。

 「一方通行のITはもう古い。今はお客のフィードバックを重視する“CT(コミュニケーションテクノロジー)”の時代」とうたう同社。通販番組でおなじみの某社社長も顔負けの威勢のいい語りでアピールしていたのは、Webサイトやダイレクトメール(DM)に対するユーザーの反応を分析するサービスだ。

 同社は、プラグインなしで閲覧できる電子ブック作成ソフト「3Dmall DBook」や、ストリーミング技術を使った画像ズームソフト「3Dmall MaxZoom」などのソフトを提供している。これらのソフトを組み合わせて作成したDMを開いたユーザーの行動を分析し、ページの閲覧時間、ズームが指定された座標を明らかにする。分析した結果、例えば液晶ディスプレイ付きの音楽プレーヤーの場合では、液晶画面に画像を表示させておいた方がズームされる確率が上がったという。

 このほかにも、DBookの導入事例としてオフィス家具企業のナイキを紹介。家具総合カタログのデジタル化で、印刷などの年間経費1億5000万円を1年で9000万円に削減した。「これだけの利益を出すにはいくら売上が必要ですか?」。

1台のPCで最大5ユーザーに対応

 最後にもう1つ、1台のPCを5人のユーザーで無理なく共有するためのソフト「PC2GETHER」を紹介したい。

 韓国のELGENが開発したPC2GETHERは、インストール先のPCのリソースを最大5ユーザーに割り当てる。入出力用にディスプレイ、VGAカード、キーボード、マウスを5セット用意すれば、PC 5台分を1台でまかなえるのだ。

 もちろん、PCの処理能力自体は変わらないため、Photoshopを使った画像処理といった負荷の大きなアプリケーションの利用には向かない。だが、オフィスソフトの利用程度なら負荷も軽く、違和感なく作業できるという。

 さらにPCの総数が減るため、メンテナンスやソフトのアップデートの手間も減る。国内発売元のcarlaによると、中小企業からの引き合いが多いという。

photo 営業部など、社員の外出が多い部署には適していると思う。某編集部のように、取材や自宅作業が多く、出社率が8割を超えることはまれな職場にはいいのかも。

フォトレポート

photo 無料でIP電話を試せるブースが人気。IP電話を出展している企業は多い。
photo 指先を当てるだけで血圧などをチェックできる機器を実際に使用し、健康チェックを受けられるブース。ビジネスマンの注目を集めていた。
photo 韓国のJUNGSOFTのブース。音楽プレーヤー「MUZIO」と企業向けの管理ソフトを併せて出展していた。
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