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企業のパフォーマンス測定標準化に向けた取り組み発足

» 2004年05月20日 08時44分 公開
[ITmedia]

 非営利団体のAmerican Productivity & Quality Center(APQC)は5月19日、企業のパフォーマンス測定方法の標準化を目指す取り組み「Open Standards Benchmarking Collaborative」の立ち上げを発表した。

 その諮問委員会には、IBM、PeopleSoft、Fuji Xerox、Proctor & Gamble、Shell Oil、テキサス大学、米海軍、世界銀行など大手企業・組織の代表をはじめ業界エキスパートが名を連ねている。

 Open Standards Benchmarking Collaborativeでは、ベンチマーク測定とパフォーマンス改善のために組織が採用するプロセス・手段の世界標準化を目指す。APQCではそのために、「Process Classification Framework」(PCF)と呼ばれる仕様と「PowerMARQ」というデータベースを用意した。

 PCFは、サプライチェーン、財務管理、IT、顧客サービス、マーケティング、販売効率などのパフォーマンス測定のための枠組みで、無償公開されている。APCではPCFを、業界をまたいだ視点で組織の活動をとらえ、組織が自らを世界各国の他組織と見比べた上でベストプラクティスを採用できるようにするための業界横断型エンタープライズモデルだと説明している。

 PowerMARQはプロセス測定・ベンチマーク結果のデータベースで、参加組織から、共通の方法で測定したパフォーマンスデータを集め、参加組織が比較・検討できるようにする(特定組織の特定データと分かるような開示の仕方はしない)。

 APQCのカール・オデル理事は、「今日、組織はそのパフォーマンスの評価をサードパーティに委ねているが、そこには分析の妥当性や、業界・地域を超えた観点が存在しない。同業他社とのオープンな比較・ベンチマークが必要とされている」とOpen Standards Benchmarking Collaborative設立の主旨を説明している。

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