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人体データ通信の使い道News Weekly Access Top10(2004年6月20日−6月26日)

» 2004年06月28日 20時48分 公開
[小林伸也,ITmedia]

 実はMicrosoftの研究部門は興味深いネタの宝庫だ。人体で電力・データ伝達する技術の米国特許を取得した、というニュースがちょっとした話題になった。

 人体の導電性をデータ通信に使うというアイデアは、そう目新しいものではない。例えば松下電工は2001年、人体を伝送線に使う双方向データ通信モジュールを開発している。(関連記事参照)。

 用途はセキュリティ分野や電子マネーなど。例えばオートロックドアに指を触れてIDを送信しなければ開かない仕組み、などが可能になる。プレイヤー同士が握手して対戦するゲームや、あるいは人間ネットワークによる超クローズド・セキュアなP2Pシステムとか。

 しかしこの技術、おそらく「人体に電流を流す」という点に対する心理的な抵抗感がネックになりそうだ。ただし松下電工によると、通信時に体に流れる電流は最高で500μアンペア。体脂肪計と同等なので安全だという。

 Microsoftの技術は電力供給も行うが、エラーが出たら電流で人間ごとフリーズ、という事態にはならない、ようにしてほしい。

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