ITmedia NEWS >

日本の違法コピーソフト率は29% BSA調査

» 2004年07月07日 19時05分 公開
[ITmedia]

 Business Software Alliance(BSA)は7月7日、2003年における世界各国の違法コピーソフト調査状況をまとめた。日本の違法コピー率は29%で世界で7番目に低かったが、損害額は16.3億ドルとワースト5位だった。

 調査はBSAの委託で米IDCが実施し、86カ国について違法コピー率と損害額を算出。違法コピー率は、同年の違法コピーソフト数を同年にインストールされたソフト数で割った数字。違法コピーソフト数は、実際にPCで稼働しているソフト数と、正規出荷されたソフト数との差。今回調査からOSやコンシューマー向けソフト、国内市場向けソフトなどを追加した。

 違法コピー率のワーストはベトナムと中国で実に92%。次いでウクライナ(91%)、インドネシア(88%)、ジンバブエ(87%)、ロシア(87%)だった。

 これに対し、違法コピー率の低さは米国がトップで22%。ニュージーランド(23%)、デンマーク(26%)、スウェーデン(27%)、オーストリア(27%)、イギリス、日本、ベルギー(各29%)と、旧西側の先進国で低かった。

 損害額では、物価の違いや米国に本社を置くソフトメーカーが多いことから、トップは低違法コピー率と同じく米国で約65億ドル。中国(38.2億ドル)、フランス(23.1億ドル)、ドイツ(19億ドル)、日本の順だった。

 BSAの水越尚子・日本事務局長は「日本の違法コピー率はアジア太平洋地域では比較的低い水準だが、損害額は大きく、知的財産立国を目指す日本がアジアの模範になるには改善の余地がある」と話している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.