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「IBMがAIX 5LでUNIXコードを流用」とSCO主張

» 2004年08月06日 08時14分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米SCO GroupがIBMとの法的論争をエスカレートさせるかもしれない。IBMがAIX OS最新バージョンの開発に当たり、SCOのライセンス契約に違反したことを証明する文書が見つかったと主張している。同社に近い筋が8月5日明らかにした。

 この筋によれば、IBMはAIX 5Lで、SCOが「Project Monterey」用にIBMにライセンスしたUNIXコードを使ったとされる。Project MontereyはIntelのItaniumプロセッサに対応したUNIX開発のプロジェクト。IBMは2001年、Itaniumサーバ向けのProject Montereyを中止してLinuxに切り替えた。しかしIBMがProject MontereyのためにSCOからライセンスしたコードを、別のライセンス契約を結ばないままAIX 5Lに使ったことを示す電子メールが見つかったと、SCOは主張している。

 AIXに関するこの問題はForbes.comが4日に報じた。SCOのダール・マクブライドCEOが先日、年次ユーザーカンファレンス会場の一角でIBMに対して行った発言として伝えている。SCO担当者は5日、このライセンス問題に関するコメントを避けた。IBM広報にも電話でコメントを求めたが返答は得られていない。

 「同社(SCO)が今後裁判で提出してくる書面で、この問題に関する詳細が明らかになる見通しだ」とこの筋は伝えている。

 IBMとSCOは1年以上にわたり、Linux開発プロジェクトへの貢献に際してIBMがSCOとのUNIXライセンス契約に違反したとされる問題で争っている。この筋によれば、今回新たに浮上したAIX関連の主張は、この訴訟の書面を交換する中で出てきた。

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