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HP、トラブルは「8月末までに完全復旧」

» 2004年08月18日 09時41分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米Hewlett-Packard(HP)では、カスタム構成のProLiantサーバの注文をめぐる問題が8月いっぱい続くだろう。同社幹部が8月17日、シカゴで開催のHP Worldカンファレンスで出席者に向けて語った。その原因は、先月導入したSAPの注文処理・サプライチェーンシステムでのトラブルが続いていることにあると同社は説明している。

 HPのトラブルは7月4日、2002年のCompaq Computerとの合併後に残されていたDEC、Compaq、HPの注文処理システムを統合するために、SAPシステムを導入した時に始まったと、HP Americasエンタープライズストレージ・サーバ販売責任者マーク・ゴンザレス氏は語る。

 この問題はHPのストレージ、UNIX製品、ProLiantサーバに影響したという。同氏は「この(SAP)システムは複数のシステムとやり取りする」と語りつつも、具体的な問題について説明することは避け、「このシステムがあまりうまく動かなかった」と語るにとどめた。

 HPは先週、四半期決算報告の際にこの問題を明らかにし、このためにエンタープライズシステム部門で売上高が4億ドル減少したと述べた(8月13日の記事参照)。CEO(最高経営責任者)のカーリー・フィオリーナ氏は、この問題を明らかにした直後、カスタムソリューションズ部門の業績は「許容できない」とし、同部門の執行副社長ピーター・ブラックモア氏を解雇した。

 同社幹部はHP Worldで、この問題の大半は解決したと強調し、顧客がストレージ・UNIXシステムを注文した場合に遅れることはないはずだと主張した。

 ProLiantの注文は「幾つかの複雑なカスタム構成のシステムを除けば、ほとんど復旧している。8月末までには完全に立て直せるはずだ。最悪の時期は脱している」とゴンザレス氏。

 同氏によると、HPはProLiantシステムを1カ月に約16万3000台出荷している。その大半はカスタム構成ではないため、問題の影響を受けないと同氏は言う。

 HPビジネスクリティカルシステム担当ディレクター、ジョー・ナドラー氏は17日のパネルディスカッションで、現行システムが提示する出荷予定日の信頼性について尋ねられた際に、この問題を簡単に説明した。

 「500台のブレードサーバを注文したら、適切なデータを提供できるのか」と尋ねた聴衆に対し、同氏に次のように答えた。

 「手配しますよ。名刺をください」

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