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2004/08/24 16:55 更新


「もはやニッチではない」オタク市場はデジカメ超える2900億円

「コミック」は「同人誌」。野村総研の調査はライトユーザーを排除し、あくまでオタクにフォーカス。消費リーダーとしてのオタクのビジネス価値を積極的に評価する。

 野村総合研究所(NRI)は8月24日、国内のいわゆる「オタク」層の市場規模が約2900億円に上るとする調査結果をまとめた。これはデジタルカメラの国内市場規模を上回る。「市場に対する影響力と消費規模はもはやニッチとは言えなくなっている」。新商品のテストマーケティング対象としての役割など、オタク層のビジネス的価値は大きいと見ている。

 NRIが調べたのはオタク主要5分野の「アニメ」「アイドル」「コミック」「ゲーム」「自作PC」。ただし「コミック」消費者層の定義を「同人誌即売会に参加する、あるいは同人誌を執筆する層」とするなど、あくまでオタクにフォーカスしたのが特徴だ。

 各分野の消費者層の定義は以下の通り。

分野定義
アニメTVアニメ・OVA・アニメ映画の視聴を日課とし、TVアニメは週2けた以上録画する人も多く、PCやHDDレコーダーを活用するなどITリテラシーは高い。年齢層は15歳から40代、コミック、ゲームと重なる度合いや、PCマニアとの相関が強い。
アイドルアイドルに強い憧れや共感を持ち、生活における情報収集や応援活動の優先順位が高い。男女別に分かれる。年齢層は、アイドルの応援によく行く「現場系」が10−20代、「コレクター系」が20−30代。
コミック同人誌即売会に一般参加する人、あるいは描く人。10−40代まで幅広く分布。ジャンルは細分化し、コスプレや字書きといった派生系も存在。
ゲーム生活時間のほとんどをゲームに費やすヘビーユーザー層。13−24歳の若年層と30代に分布。家庭用ゲームは沈滞気味のため、PCゲームに流れつつある。メーカーと盛んに情報交換し、ゲームの拡張や改造にも参加する。
自作PC文書作成などPC本来の使用目的を忘れ、組み立てる行為が目的化している層。大別すると(1)「リッチマニア」──都市部の18歳から30代。アキバで新パーツをゲットしたら速攻ベンチ、翌週には売り払って新パーツをまた物色する(2)「ジャンクマニア」──主に40代、少数の15−18歳。アキバの裏通りで激安品や中古品をあさる。都市民が多い。

 これら5分野の人口推計は285万人。ただし「アニメ」と「コミック」の消費者層が重なることが多いなど、あくまで延べ人口として算出している。参考指標として「アニメ」ならタイトル当たりのDVD売り上げ枚数、「コミック」は同人誌即売会参加者数などを採用した。

 各消費者層の規模推計は以下の通り。

分野人口(万人)推計市場規模(億円)
アニメ20200
アイドル80600
コミック1001000
ゲーム・家庭用57450
ゲーム・PC14190
ゲーム・ネットワーク310
ゲーム・アーケード6130
自作PC・リッチ3300
自作PC・ジャンク220

 NRIによると、同5分野から自作PCを除いたコンテンツ4分野の国内層市場規模は約2兆3000億円で、オタク層の消費規模はこの1割強に当たる計算。また富士経済によると、2003年のデジタルカメラ国内市場規模は2424億円(関連記事参照)で、オタク市場規模はこれを大幅に上回ることになる。

 NRIの調査では、オタク層はネット利用率と情報発信能力が高く、関連分野をまたがって集団を形成していることが分かった。この層は「独自の価値観に基づいて金と時間を優先的に配分する消費行動」「自己流の解釈に基づく世界観の再構築と二次的創作活動」を繰り返して「理想像を追求している」。

 オタクの購買意欲の高さやコミュニティのコアメンバーとしての影響力など、次の流行を予測する視点からも期待できる母集団だと見ており、今後は車やAV機器などにも対象を広げたオタク調査を進めていく。

[ITmedia]

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