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コンピュータ科学の人気復活を目指すゲイツ氏News Weekly Access Top10(2004年10月3日−10月9日)

» 2004年10月12日 16時05分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 アメリカの大学で、コンピューターサイエンス(CS)学科の人気が落ちているという(関連記事参照)。CS人気ちょう落に危機感を覚えてた米Microsoftのビル・ゲイツ会長は、主要大学に赴いてCSの魅力を“伝道”しようと躍起だ。

 カリフォルニア大学バークレー校を昨年卒業したあるアメリカ人男性は「CSに入るのをやめておけばよかった」と後悔する。在学中にITバブルが崩壊。インドや中国への技術移管も進み、雇用情勢が悪化した。ほんの数年前まで引く手あまただったのが、一気に就職難に陥ったという。

 先週アクセス3位の記事によると、ゲイツ氏は同校でもCSの“伝道”講演をした。しかし、学生の雇用に対する不安に正面から答える事はできなかったようだ。

 同校での講演ではさらに、「ここにいる皆さんの中で、違法な商行為に及び、顧客の選択肢を制限し、公衆を欺いたとして有罪判決を受けた企業に就職することに不安を感じている人はどれくらいいますか?」と質問した学生がいたが、手を挙げた学生は1人もいなかったという。

 手を挙げなかったのが、独占禁止法違反は問題ないと思っているためなのか、ゲイツ氏への遠慮なのかは分からない。ただ、CS就職難の時代に、Microsoftが魅力的な就職先であることは間違いないようだ。

 Microsoftは、独占禁止法違反の疑いで日本の公正取引委員会からも排除勧告を受け、これを拒否(関連記事参照)。10月25日に審判が始まる予定だ。

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