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AMD・富士通のフラッシュ合弁Spansion、300ミリラインを福島に新設

» 2004年11月18日 18時24分 公開
[ITmedia]

 米AMDと富士通のフラッシュメモリ合弁会社Spansionは、300ミリウエハー対応した新ラインを会津若松工場(福島県会津若松市)に新設し、2007年に稼動開始する計画だ。来日したバートランド・ガンブー社長が11月18日、都内で明らかにした。

 同工場の200ミリウエハー対応施設「JV3」の隣に、300ミリウエハー対応の新施設「SP1」を構築。新施設は、45ナノメートルプロセスを採用した製品を生産する計画だ。

 新施設の規模や投資額は未定。市場のニーズを見ながら順次規模を拡張し、最終的には、同工場の敷地全体(2万2000平方メートル)を300ミリウエハー対応ラインに転換する予定だ。

 同社のバートランド・ガンブー社長によると、同社の売上高は今年に入ってIntelを抜き、NOR型フラッシュメモリのシェアトップに立った。NAND型を含めたフラッシュメモリ全体のシェアでは、韓国Samsung Electronics、東芝に次いで3位につける。特に、高機能な携帯電話やデジタル家電、カーナビ向け製品が伸びているという。

 同社の強みは、1セルに2ビットのデータを保存できる独自技術「MirrorBit」。NOR型ながらNAND型と同等のサイズ、コストで生産できるという。「創業以来1年半で、ウエハーコストを40%削減した」(ガンブー社長)。

 同社はNOR型で唯一、110ナノプロセス製品を出荷している。90ナノプロセス製品のサンプル出荷も開始しており、来年から量産する計画だ。

 2007年をめどに、65ナノメートルプロセスを採用して容量を8Gビットに高めた製品を出荷し、NAND型の容量に迫りたい考えだ。2007−2008年には45ナノプロセスの製品を投入。その後も微細化に力をいれ、20ナノメートルレベルまで対応したいとした。

大容量化でNANDに迫る

 また、NOR型のコアを採用し、NAND型とNOR型両方のインタフェースを利用できる「ORNAND」技術も発表済み。USBフラッシュメモリやメモリカードなど、NANDが得意としてきた分野に切り込む(関連記事参照)

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