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第3四半期国内サーバ市場、10四半期ぶりにプラス

» 2004年11月30日 14時12分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは11月29日、2004年第3四半期(7〜9月)の国内サーバ市場動向を発表した。

 これによると、市場規模は1759億円となり、前年同期と比較して1.4%増加したことがわかった。国内サーバ市場がプラス成長となるのは、2002年第1四半期以来、10四半期ぶりとなる。

 また、2004年第3四半期の出荷台数は13万2000台で、前年同期比18.7%増となり、6四半期連続の2ケタ成長を達成した。

 同社リサーチマネージャー中村正弘氏は、「RISCサーバとメインフレームの需要回復が大きく貢献した。これらの製品は買い替えサイクルのピークに来ている。西暦2000年問題対応で1999年前後にサーバーを購入した多くのユーザーが、そろって更新時期を迎えているからである。この勢いは、少なくとも2005年第1四半期までは続くであろう」としている。

 2004年第3四半期の状況を製品カテゴリ別に見ると、前年同期より出荷金額を増やしたのはx86サーバとIA64サーバだった。また、RISCサーバとメインフレームは、ともに前年同期比マイナス1.8%と小幅の減少にとどまっている。中村氏の分析によれば、「RISCサーバが小幅のマイナスで済んだのは、それだけ既存ユーザーによるRISCサーバの買い替え需要が旺盛だったから」という。

 x86サーバに関しては、出荷台数が6四半期連続の2ケタ成長を記録しており、同社リサーチマネージャーの福冨里志氏によれば、「大企業向けの出荷が引き続き好調だった。中堅・中小企業市場も伸びている。また今期は、久しぶりにインターネットサービスプロバイダによるx86サーバ需要が回復した」とのこと。

 ベンダー別では、富士通が2期ぶりに1位に復帰した。富士通と日本アイ・ビー・エム(日本IBM)の2社は、四半期ごとに首位が入れ替わる状態を2002年第1四半期から続けており、今回の2位は日本IBMで、3位は日本ヒューレット・パッカードが入った。上位3社はいずれもプラス成長となる。また、今期はRISCサーバの需要回復を受け、サン・マイクロシステムズが13四半期ぶりにプラス成長となった。

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