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大型液晶TV用10億色対応ドライバ、沖が量産

» 2005年02月03日 16時45分 公開
[ITmedia]

 沖電気工業は2月3日、10ビット出力に対応した大型TFT液晶ディスプレイ用ソースドライバLSI「ML9156」の量産を開始し、東芝松下ディスプレイテクノロジーに納入を始めたと発表した。最大10億色の表示が可能。高画質な大型液晶TV向けで、映画などの色を美しく再現するとしている。同社によると、大型液晶TV向け10ビットドライバLSIの量産は世界初。

 10ビット駆動のLSIは、現在主流の8ビット品(1670万色表示)に比べて豊かな色表現が可能だが、チップサイズが大きくなり、コストがかかることが課題だった。同社は、チップ面積の大部分を占めるD/Aコンバータの回路サイズを従来の約3分の1(8ビット品の1.3倍)に抑える技術を開発。普及価格帯までコストを下げた。

 最大1021階調の表現に対応し、暗いシーンの微妙な黒の差も表現できるとしている。解像度はHDTV(1920×1080ピクセル)からXGA(1024×768ピクセル)まで幅広く対応。液晶駆動電圧は10〜16.5ボルトをカバーした。

 同社は22インチ以上の液晶TV用ドライバLSI市場で25%のシェアを占めている。2006年度、同市場で150億円の売り上げを目指す。

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