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2004年国内IT市場規模は11兆2430億円、今後はゆるやかに拡大へ

» 2005年04月15日 17時27分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは4月14日、2004年の国内IT市場規模は前年比2.4%増の11兆2430億円だったと発表した。今後2009年まで年平均2.4%の成長を見込み、2009年には12兆6426億円になると予測した。

 2000年をピークに落ち込んだIT投資だが、2004年にはプラスに転じた。だが市場全体の成長率は依然として低い水準にあり、2005年の成長率は1.0%に減速するだろうと見ている。景気回復の足踏みに加え、競争の激化でIT製品・サービスの価格低下が止まらない上、ユーザーが投資対効果を厳しく求めるようになっているためだ。

 国内IT投資動向を製品分野別に見た場合、ITサービス市場は安定成長期に入っており、これまで同市場全体をけん引してきたアウトソーシングサービスでも、価格競争や契約規模縮小などの傾向があるという。

 パッケージソフト市場では、セキュリティソフトやアプリケーションライフサイクル管理、ストレージソフトなどのシステムインフラ分野が堅調に伸びている。ハードウェア市場は、低価格製品への需要シフトに加え全体の価格下落も響き、さらに規模が縮小するとの予測だ。

 同社の伊藤芳之リサーチアナリストは「企業ユーザーは競争力の向上につながると確信できるIT投資には積極的。ベンダーは、企業ユーザー自らが投資効果を把握できるようにITガバナンスを整備するよう働きかけた上で、付加価値の高い提案をすべきだ」としている。

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