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バオバブの花の香り、初めて解明 愛知万博で再現

» 2005年04月19日 18時17分 公開
[ITmedia]

 「星の王子さま」に登場することで知られるバオバブの木。その花の香りの成分をカネボウ化粧品研究所・香料研究室と高砂香料工業が共同で解明し、再現した香りを「愛・地球博」(愛知万博)に4月20日から出展する。

 バオバブはキワタ科の植物で、アフリカやオーストラリアなど比較的乾燥した場所に分布する。成長すると幹の直径が10メートルを超す巨木となり、樹齢が1000年を超すものもある「長寿の木」として知られる。

 ただし、その花は不快なにおいを発するが、バオバブの花の香りについては研究報告がなかったという。マダガスカルの固有種「ザーバオバブ」だけは香り高い花を咲かせるが、これも世界的にまったく知られていなかったという。

 両社でマダガスカルでザーバオバブの花の香りを採取し、精密分析にかけ、世界で初めてバオバブの花の香りを解明、香り成分を組み合わせることで花の香りを再現することにも成功した。ザーバオバブの花は手のひら大の黄橙色。熟した果実のような非常に強いフルーティな香りだという。

 再現した香りは、愛知万博のマダガスカルブース(長久手会場・グローバル・コモン5・アフリカ共同館内)で、バオバブの木のレプリカとともに出展する。

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