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2004年国内IT投資は2.3%増・11兆2430億円

» 2005年05月26日 20時09分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは5月25日、国内産業分野別のIT投資動向に関する報告を発表した。2004年の国内IT投資規模は、前年比2.3%増の11兆2430億円だった。

 製品分野別に見ると、ハードウェア市場は4兆7207億円(全体の42.0%)で同1.5%増、パッケージソフトウェア市場が1兆9444億円(同17.3%)で同3.0%増、ITサービス市場が4兆5780億円(同40.7%)で同2.9%増だった。

 投資規模を消費者市場を除く産業別で比較すると、トップ5は「組立製造」「通信・メディア」「銀行」「官公庁」「流通・小売」。その後に「情報サービス」と「プロセス製造」が続いた。

 今後のIT投資動向予測では、2005年以降もIT投資のプラス成長が継続し、2004〜2009年の年平均成長率は2.4%、2009年のIT投資規模は12兆6426億円に達する見込みという。

 しかし、2005年の前年比成長率予測は1.0%と低い。原材料価格や石油燃料の高騰、海外需要の先行き不安などによって、国内製造業が調整局面に入る可能性が高く、設備投資意欲が停滞すると考えられるためという。ただ2005年中には停滞局面も改善され、2006年の成長率は2.1%、2007年以降は3%前後に回復して推移すると予測している。

 製品分野別で見た今後の動向は、ハードウェアの価格低下傾向とオープンシステムへの移行が継続して進行しているため、2005年と2006年の成長率は再びマイナスに転じ、2007年以降も1%前後の成長にとどまると予測。一方、ITサービス市場はアウトソーシング需要の伸びに支えられ、成長率は高まると見ている。

 またITの適用範囲が拡大することで事業とITの一体化がさらに進むため、全産業分野でIT投資が増え続けると予測している。規制緩和やグローバル競争の激化がこのトレンドをさらに推し進めるという。

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