ITmedia NEWS > 速報 >

銀行ATM不正利用の被害額、過去1年で27億5000万ドルに

» 2005年08月03日 08時25分 公開
[ITmedia]

 米国で銀行口座システムの弱点が悪用されるケースが増えており、過去1年でATMとデビットカード関連の詐欺被害に遭った消費者は推定300万人に上ると、調査会社Gartnerが8月2日発表した報告書で明らかにした。

 Gartnerではオンラインを積極利用している米国の成人5000人を対象として5月に調査を実施。その結果をもとに、過去1年間の推定被害総額は27億5000万ドル、1件当たりの平均被害額は900ドル強と推定した。

 犯行の手口は、電子メールのフィッシング詐欺やキー入力ログ記録プログラムを使って密かに銀行口座情報とパスワードを盗み出し、被害者の口座にアクセスするというもの。ATM/デビットカードを偽造して現金が引き出されるケースもあり、こうした犯罪は食い止めることができるにもかかわらず、被害防止のための必要な措置を取っていない銀行が多いとGartnerは警鐘を鳴らしている。

 ただ、被害額の大部分は、ATM/デビットカードを発行した銀行や金融機関が負担しているという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.