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「SOX法はIT部門にとって損失」――IBMユーザー調査

» 2005年08月23日 19時05分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米国の公開企業に対して義務づけられている米国企業改革法(Sarbanes-Oxley法:SOX法)のコンプライアンスを遵守することは、ほとんど効果がないか、自社のITリソースにとって最も大きな損失である――8月22日に公開されたIBMユーザーグループを対象としたオンラインアンケートの結果、IBMユーザーがこのように考えていることが判明した。

 今月で50周年を迎える最も歴史が長い独立系のIBMユーザーグループであるShareは、8月4日から15日の期間、ユーザーカンファレンスの事前登録者を対象としたアンケートを実施し、444人から回答を得た。このカンファレンスは8月26日からボストンで開催される。

 質問は、「今が2015年だとして、2005年を振り返ったときにIT利用時間における最も非効率的で無駄と思えるものは何か」というもの。28%がSOX法へのコンプライアンスと答え、次に23%が実証されていない技術を導入すること、19%が不要なテクノロジーを購入すること、5番目に回答が多かったのは外部コンサルタントで10%だった。ソフトウェアのアップグレードに関して「無駄」との回答は1%しかなかった。

 Shareのロバート・ローゼン会長はSOX法が頭痛の種であるという認識について、当然のことと受け止めている。「担当者は多くの時間をこの問題に費やしており、投資に対する見返りを期待できないでいる」と同氏。

 SOX法の表記法に準拠するための余裕がないため、ベンチャーキャピタルに対し、非公開企業に戻す相談をしている中小企業もあると、ローゼン氏。

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