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» 2005年08月24日 17時49分 UPDATE

IDFで明かされたYonahのエレガントな設計

「突貫工事」だったPentium Dとは違って、Yonahはデュアルコアプロセッサの課題の幾つかを克服するために一から設計され、よりエレガントな設計になっている。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 Intelが2006年第1四半期に投入するデュアルコアモバイルCPU「Yonah」は、あらゆる点で、Intelのプロセッサ設計手法を変えたシングルコアPentium Mと同じくらい革命的だ。同社幹部が8月23日、Intel Developer Forum(IDF)で語った。

 23日のIDFのビッグニュースは、デュアルコアデスクトップ、ノートPC、サーバ向けプロセッサの将来版が、Pentium Mに着想を得た共通アーキテクチャを基盤にするというIntelの発表だった(関連記事参照)。Yonahに関してはかなりの情報が公表されているが、それは基本的には草稿段階のものであり、Intel初のデュアルコアプロセッサの試みよりもエレガントな設計になっている。

 Yonahは1つのシリコンダイに2個のPentium Mコアを載せただけのプロセッサではないと、Intelのモバイルプラットフォーム担当プレシリコン検証担当責任者ロニー・コーナー氏。これらのコアはPentium Mをベースにしているが、密に連係してデータを供給し、各コアの作業負荷を監視することで、電力を節約して性能を向上させるという。

 Intelのデスクトップ向けデュアルコアプロセッサ「Pentium D」は、パッケージ設計や信号の干渉などの問題を克服する時間がほとんどなく、単に1つのダイに2個のPentium 4を載せただけだったと同社エンジニアは先週、Hot Chipsカンファレンスで明らかにした(8月19日の記事参照)。一方Yonahは、デュアルコアプロセッサの課題の幾つかを克服するために一から設計されたとコーナー氏。

 Yonahの2個のプロセッサコアはそれぞれがキャッシュメモリバンクを持つ。キャッシュメモリは、頻繁にアクセスするデータをCPUの近くに格納しておくためのもの。これらのコアは、互いのキャッシュの中身に関する情報を直接共有する。これとは違ってPentium Dでは、1つのコアから信号をプロセッサの外に送り出し、それをプロセッサに戻してもう1つのコアに届けることで情報を交換していた。

 IntelはまたYonahのために、キャッシュメモリのデータをクリアして電力の節約を図る、より深いスリープモードを設計したとIntelモバイルプラットフォーム部門副社長ムーリー・エデン氏は説明した。同氏は初代Pentium Mの設計チームのリーダーでもある。休眠中に、Yonahはキャッシュメモリの内容をメインメモリに保存し、キャッシュのトランジスタを停止する。メモリにデータを格納するには電荷が必要だ。そこで、これらのトランジスタをオフにすることにより、消費電力のレベルをさらに引き下げられると同氏。

 同氏によると、Yonahはこの設計やその他の省電力機能を組み込むことで、2個のコアを搭載し、数百万のトランジスタを追加しているにもかかわらず、消費電力をシングルコアPentium Mと同程度に抑えている。

 またIntelは、YonahとともにNapaプラットフォームに含まれる945 Expressチップセットと無線チップPro/Wireless 3945ABGの省電力技術についても説明した。NapaベースのノートPCは、従来のPentium M搭載ノートPCよりもバッテリー駆動時間が長く、しかも性能は大幅に向上するという。

 例えば、945チップセットはバッテリー駆動時間を延ばすために、バッテリー残量に基づいて自動的にノートPCのディスプレイを暗くすることができる。グラフィックス方面では、同チップセットは最終的な画像の質に影響しないグラフィカルデータの処理を避けられるという。

 YonahとNapaプラットフォームは来年3月までに立ち上げられる。23日に発表されたIntelの新アーキテクチャを基盤とするノートPCプロセッサ「Merom」は、仮想化、セキュリティ、64ビット技術を加え、来年後半に登場するとエデン氏は語った。

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