米America Online(AOL)のサービスが解約できないとして会員から苦情が寄せられていた問題で、米ニューヨーク州検事総長は8月24日、AOLが姿勢を改め、罰金の支払いと消費者への返金に同意したと発表した。会員の解約を食い止めたカスタマーサービス担当者に対し報奨を出す制度も廃止するという。
州検事総長事務所では、消費者から約300件の苦情が寄せられたことを受け、AOLの顧客サービスに関する調査を開始。その結果、会員がインターネットサービスを解約したいと電話してきた場合、従業員が解約を思いとどまらせることができれば報奨を出す制度があることが発覚した。
この制度ではカスタマーサービス担当者が、解約の電話をしてきた会員のうち半数のつなぎ留めに成功すれば、数万ドル相当のボーナスを受け取れる仕組みになっていた。引き留めのノルマも課せられていたという。
この結果、会員がサービスを解約するのが極端に難しくなり、サービスを解約して課金を停止するよう頼んだのに無視されたという苦情が相次いだ。
AOLは合意に基づき州に罰金125万ドルを支払うとともに、顧客つなぎ留めのノルマやボーナスの支給を停止。解約の申し込みが適切に処理されなかったというニューヨーク在住の消費者に対しては、最大で4カ月分のサービス料金を全員に返金する。
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