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Pentium Macのピースはそろった?(2/2 ページ)

» 2005年11月10日 15時42分 公開
[John G. Spooner, Daniel Drew Turner,eWEEK]
eWEEK
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 たとえIntelプロセッサ向けMac OS Xがバージョン10.4.3で登場しても、これをPowerPC向けMac OS Xと同等にして、プロ向けアプリケーションを直接Intelハードで動くように変換する手段が依然として問題になると開発者筋は語る。

 IntelベースMacに移行した専門家は、RosettaのおかげでAdobe SystemsのPhotoshopやMicrosoftのOfficeなどの重要なアプリケーションを利用できるだろう。

 しかし、どんなにうまくいっても、エミュレーションモードでの実行は少なくともある程度パフォーマンスを犠牲にするとアナリストは指摘する。プロ向けアプリケーションでその犠牲がどの程度になるのかはまだ分からない。

 Rosettaの基盤となる技術を開発したTransitiveのロス・ガトスCEO(最高経営責任者)はオンラインでの取材で、アプリケーションはネイティブプラットフォームで実行されたときの80%以内のスピードで実行されるはずだと語った。ただし多くの人は、この推測は楽観的だとしている。

 Intel Macでネイティブに動作するよう移植された主要プロ向けアプリケーションが用意できるのは、2006年に入ってからになるかもしれない。AdobeとMicrosoftが移植作業を行わなくてはならないからだ。

 また、こうしたプロ向けアプリケーションの幾つかは、ワークフローを簡略化・自動化できるプラグインに頼っている。

 Photoshopのプラグインのほとんどは、Rosetta上で動くだろう。しかし、これは全か無かの問題だ。PowerPCベースのプラグインはIntel向けに最適化されたソフトでは動作しないため、プラグインの変換が必要になる。

 Appleの独自ソフトの方が移行は容易だろうが、コンシューマー向け製品の投入を最初にするというのが最も可能性の高いシナリオだ。

 「これらのコンピュータ(iBookとMac mini)は、乗り換えユーザー、iPodを使っていてMacも欲しいという人々にとって強力な候補だ」とウィルコックス氏。

 「Appleはエンターテインメント、デジタルメディア向けの基本的なソフトをすべて提供しており、移行のリスクは比較的低い」(同氏)

 実際、Appleはプロ向け製品ではすぐにはIntelへの移行を行わないようだ。

 同社は最近、Power MacラインにIBMの新しいデュアルコアPowerPC 970MPプロセッサを採用した(10月20日の記事参照)。IBMは、このプロセッサはパフォーマンスを大幅に向上させると主張している。

 またAppleは、解像度を高め、バッテリー駆動時間を強化したPowerBookもリリースした。

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