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H.264準拠動画を低消費電力で録再 富士通研が回路を開発

» 2005年11月15日 18時18分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所はこのほど、H.264に準拠した高画質映像を100ミリワット以下の低消費電力で録画・再生できる映像圧縮復元回路のコア回路を開発した。フラッシュメモリやHDDに記録するデジタルビデオカメラで長時間録画が可能になると期待しており、2006年末の製品化を目指す。

 H.264は圧縮方式が複雑なため、一般にMPEG-2に比べ10倍の処理量が必要とされる。このため電池駆動が可能な低消費電力は難しいとされてきた。

 富士通研は、動き変化の抽出を効率化する新方式を考案。少ない演算量で処理できるにし、SD映像のリアルタイムエンコードを100ミリワット以下(90ナノメートルプロセス時)の消費電力で可能になったという。

 また圧縮も工夫し、人の顔など、画質の劣化が特に気になる部分は圧縮を抑えるなどしてメリハリを付けた圧縮制御アルゴリズムを開発。MPEG-2と比べ3分の1以下のデータ量で同等の画質が可能だとしている。

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