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iPod nanoからノートPCへ――フラッシュメモリの採用はPCにも拡大?(3/3 ページ)

» 2005年12月08日 17時08分 公開
[John G. Spooner,eWEEK]
eWEEK
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 このしゃれたデザインのプレーヤーは価格が199ドルから249ドル。楽曲やデータを保存するためのフラッシュメモリの容量は、2Gバイトまたは4Gバイトとなっている。

 Appleはフラッシュメモリを使うことで、iPod nanoを旧型のiPod miniよりも小型化できた。nanoの方がストレージ容量は小さいが(miniのHDD容量は最大6Gバイト)、顧客は容量よりもサイズの小ささを優先しているようだ。

 PCにフラッシュドライブを広めるための取り組みにおいて、Samsungなどの企業が当てにしているのは、まさにその点だ。

 例えばIntelのドラー氏によれば、フラッシュメモリにも有利な状況はある。ソリッドステートメモリはHDDの容量の拡大に乗じられるだろう、と同氏は指摘している。

 この先、比較的容量の小さいHDDを一定の価格ポイント以下で見つけるのが難しくなれば、小さいメモリ容量で済むような用途においてフラッシュメモリがHDDに取って代わるようになるかもしれないからだ。

 複数の幹部によれば、その価格ポイントは40ドルから60ドル程度となる見通し。一方、半導体製造技術の進歩のおかげで、フラッシュチップの容量も増え続けている。

 だが、2Gバイトあるいは4Gバイトのオンボードストレージを搭載するデバイスの構築にフラッシュメモリを採用するような状況においても、企業はコストを理由に、さらに容量の大きい10GバイトHDDなどで押し通すことになるかもしれない、とドラー氏は指摘している。

 さらに慎重な見方をすれば、PCメーカーによるフラッシュメモリの採用はさらにゆっくりとしたペースになるかもしれない。

 「フラッシュメモリに関しては、今後、そのメリットを正しく理解するために慎重に検討するつもりだ」とLenovoのコーエン氏は語っている。

 「ノーと言うつもりはない。われわれはフラッシュメモリに注目している。だが、デスクトップPCやノートPCへの採用に関しては、近い将来に実現することはないだろう。その先数年間もないだろう」と同氏。

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