統合型グラフィックスは、PCのチップセット(PC内部でデータの移動を管理する)に組み込まれたグラフィックスコアを使用する。統合型プロセッサは、システムのメインメモリの一部を遮断して、グラフィックスフレームバッファとして使用する。
そのため、Premium Ready PCではRAMが余分に必要となる。大半の場合、128MバイトのRAMはグラフィックス専用に用いられることになるからだ。
現在市場で提供されているハイエンドPCの多くは、そのままでMicrosoftのVista Premium Readyの要件を満たせるはずだ。ただし、ここ1年から1年半の間に購入されたPCの多くでは何かしらの作業が必要となるだろう。
簡単なメモリのアップグレードだけでPremium Readyレベルの要件を満たせるシステムもあるだろうが、大半のシステムではそれなりの作業を必要とするだろう。
小売販売されているPCや企業が購入しているPCの多くは、統合型グラフィックスチップを使用している。
だが、デスクトップPCとノートPC向けの統合型グラフィックスチップセットのうち、Premium Readyの要件をすべて満たすのは最近のものだけだ。つまり、そのままではPremium Readyの要件は満たしていないシステムもあるということだ。コンシューマー向けのシステムで人気のATI Technologies製Radeon Xpress 200と、企業ユーザーの間で広く採用されているIntelの945については、両社とも、最低条件を満たしているとしている。
だが、スタンドアロンのグラフィックスカードで更新できるシステムもある。グラフィックスチップメーカーのATIとNVIDIAによれば、ここ2年〜3年に提供された個別のグラフィックスプロセッサはほぼいずれもPremium Readyの要件を満たすという。
つまり、グラフィックスカードとともに工場から購入したPCはPremium Readyの要件を満たせるということだ。
だがMicrosoftは、多くの消費者にとって、そしてITマネジャーにとってでさえ、Vistaへの対応度を判断するために自分のPCのハードウェアを調べるのは面倒だろうと考えている。
そこで登場するのが同社の「Get Ready」Webサイトだ。
Microsoftの計画に詳しい情報筋によれば、Get Readyサイトは、Vistaやそのさまざまなバージョンに関する情報を提供するためのMicrosoftのVista.comサイトの一環で、同サイトでは「Upgrade Advisor」と呼ばれるアプリケーションのβ版が近く提供される予定という。
このアプリケーションは、Vistaへのアップグレードを検討している個人ユーザーのPC上で実行でき、そのマシンをVistaに対応させるためには何が必要かをアドバイスしてくれる。
一方、Gartnerは企業ユーザーに対し、デスクトップPCには最低でも945GチップセットとPentium 4プロセッサのほか、少なくとも1GバイトのRAMを搭載し、ノートPCの場合はCore Duoプロセッサと945GMチップセットのほか、1GバイトのRAMを搭載すべきだとアドバイスしている。
より高度な性能を求める技術指向のユーザーは、特にノートPCの場合、2GバイトのRAMと個別のグラフィックスプロセッサの採用を検討すべきだ、とさらに同社は指摘している。
Microsoftの広報担当者はこの件に関するコメントを断っている。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
Special
PR