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次世代Windowsに対応できるか? 「Vista査定」で判定(2/2 ページ)

» 2006年05月18日 16時10分 公開
[John G. Spooner,eWEEK]
eWEEK
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 統合型グラフィックスは、PCのチップセット(PC内部でデータの移動を管理する)に組み込まれたグラフィックスコアを使用する。統合型プロセッサは、システムのメインメモリの一部を遮断して、グラフィックスフレームバッファとして使用する。

 そのため、Premium Ready PCではRAMが余分に必要となる。大半の場合、128MバイトのRAMはグラフィックス専用に用いられることになるからだ。

 現在市場で提供されているハイエンドPCの多くは、そのままでMicrosoftのVista Premium Readyの要件を満たせるはずだ。ただし、ここ1年から1年半の間に購入されたPCの多くでは何かしらの作業が必要となるだろう。

 簡単なメモリのアップグレードだけでPremium Readyレベルの要件を満たせるシステムもあるだろうが、大半のシステムではそれなりの作業を必要とするだろう。

 小売販売されているPCや企業が購入しているPCの多くは、統合型グラフィックスチップを使用している。

 だが、デスクトップPCとノートPC向けの統合型グラフィックスチップセットのうち、Premium Readyの要件をすべて満たすのは最近のものだけだ。つまり、そのままではPremium Readyの要件は満たしていないシステムもあるということだ。コンシューマー向けのシステムで人気のATI Technologies製Radeon Xpress 200と、企業ユーザーの間で広く採用されているIntelの945については、両社とも、最低条件を満たしているとしている。

 だが、スタンドアロンのグラフィックスカードで更新できるシステムもある。グラフィックスチップメーカーのATIとNVIDIAによれば、ここ2年〜3年に提供された個別のグラフィックスプロセッサはほぼいずれもPremium Readyの要件を満たすという。

 つまり、グラフィックスカードとともに工場から購入したPCはPremium Readyの要件を満たせるということだ。

 だがMicrosoftは、多くの消費者にとって、そしてITマネジャーにとってでさえ、Vistaへの対応度を判断するために自分のPCのハードウェアを調べるのは面倒だろうと考えている。

 そこで登場するのが同社の「Get Ready」Webサイトだ。

 Microsoftの計画に詳しい情報筋によれば、Get Readyサイトは、Vistaやそのさまざまなバージョンに関する情報を提供するためのMicrosoftのVista.comサイトの一環で、同サイトでは「Upgrade Advisor」と呼ばれるアプリケーションのβ版が近く提供される予定という。

 このアプリケーションは、Vistaへのアップグレードを検討している個人ユーザーのPC上で実行でき、そのマシンをVistaに対応させるためには何が必要かをアドバイスしてくれる。

 一方、Gartnerは企業ユーザーに対し、デスクトップPCには最低でも945GチップセットとPentium 4プロセッサのほか、少なくとも1GバイトのRAMを搭載し、ノートPCの場合はCore Duoプロセッサと945GMチップセットのほか、1GバイトのRAMを搭載すべきだとアドバイスしている。

 より高度な性能を求める技術指向のユーザーは、特にノートPCの場合、2GバイトのRAMと個別のグラフィックスプロセッサの採用を検討すべきだ、とさらに同社は指摘している。

 Microsoftの広報担当者はこの件に関するコメントを断っている。

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