Macプラットフォームの大きな利点の1つは、自然言語のスクリプト言語AppleScriptだ。
アプリケーションはスキーマで機能を細かく公開し、ユーザーはそうした機能をスクリプトで呼び出して、作業を実行させることができる。もちろん、すべてのアプリケーションがすべての機能をAppleにオープンにしているわけではない。
AppleはMac OS X 10.4 Tigerで、Automatorと呼ばれる簡単なスクリプティング環境を導入している。
これにより、ユーザーはアクションをスクリプト化し、複数のスクリプトをワークフローにまとめられる。これは素晴らしい機能だ。ただし、一般のユーザーが日常的に使用するにはまだ厄介な点が多い。大半のアクションはプロフェッショナルによってスクリプト化されている。もっと利用しやすく、使い勝手の簡単なものにする必要がある。
われわれは皆、ハードドライブやネットワーク上のデータ検索の素晴らしさは理解しているが、Spotlightで出される検索結果は理解しづらい場合が多い。改善が必要だ。
おそらくこれは単に検索技術の一般的な問題なのだろう。だが、このアプリケーションには改善の余地があるはずだ。Spotlightを次のレベルまで高めるために何をすべきかを具体的に指摘することはできないが、改良が必要だということははっきりしている。
例えば、ファイル名のテキスト文字列を検索できるようになるだけでも、プラスとなるだろう。
AppleはTigerに関して、便利な新機能の提供やそのほかの機能との統合に多くの時間を費やしている。だが、Finderは依然として動作が不安定な場合が多く、ほかの機能の妨げとなっている。機能としては優れているが、その性能は同OSのそのほかの要素に追い付いていない。
マウントされたネットワークボリュームの処理も、その一例だ。アクティブなリモートボリュームで何が起きているのかをFinderが把握するには、とんでもない時間がかかる。ときには、コンピュータが何分間も停止し、すべての活動が停止してしまう。そして、強制終了すらできなくなる。
もちろん、Terminalモードではこうした問題は起きない。そのため、これはインタフェースに関係する問題だ。
またMacWindowsリソースの執筆者兼編集長ジョン・リッツォ氏の話も、Tigerのアップグレード、VPNクライアント、およびSMBネットワーキングに関する問題を私に思い出させた。
Tigerがリリースされた際には、VPNクライアントが正しく動作するまでに何カ月もかかった。そしてアップデートのたびに、SMBネットワーキングに問題が発生した。
すべてのMac OS Xリリースについて、出荷前にWindowsネットワークで完全なテストを行うようAppleに求めるのは高望みだろうか?
だが、問題の修正はOSのアップデートで最も難しいタスクだ。
スティーブ・ジョブズ氏がいつもの黒のタートルネックとブルージーンズ姿で壇上に立ち、聴衆に向かって、「Leopardでは、FinderとSpotlight、そしてネットワーキングの問題を修正する。それが、当社がユーザーに対してできる最善のことであり、待つに値することだ」と発表する場面を想像できるだろうか?
あまり俗受けするメッセージとは言えない。
おそらくわれわれは、自分では必要と思ったことなどないような機能を手にすることになるのだろう。そして、私はそうした機能を気に入るだろう。それでももちろん、問題点を修正してもらえるにこしたことはないのだが。
本稿筆者のデビッド・モーゲンスターン氏はeWEEK.comのStorage Centerの編集者で、以前はMacWEEKの編集者を務めていた。
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