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「黄色のゼラニウム」も実現? サントリー、バイオで色素合成

» 2006年07月11日 20時58分 公開
[ITmedia]

 サントリーは7月11日、東北大大学院と共同でバイオテクノロジーによる黄色の花の開発に成功したと発表した。黄色の色素を合成する遺伝子を導入することで、「黄色の品種がないゼラニウムやセントポーリアなどで黄色の花を咲かせる可能性が開かれた」としている。

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 鮮やかな黄色の花を咲かせるキンギョソウから、「オーロン」という色素を合成する遺伝子と、オーロンを細胞内で合成するために必要な酵素の遺伝子を取り出すことに成功。両方の遺伝子を青い花のトレニアに導入し、トレニアが青い色素を作る経路を止めた結果、黄色のトレニアを咲かせることに成功したという。

 遺伝子組み換えでオーロンを合成して黄色い花が誕生した報告はないといい、報告は米国科学アカデミー紀要(オンライン版)に掲載された。

 サントリーはバイオテクノロジーを活用して新しい花の色の開発に取り組んでいる。2004年6月に発表した青いバラは、2007年末以降に発売する予定。

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