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ポストゲイツ時代にバルマー氏が担う新たな役割(2/2 ページ)

» 2006年07月28日 18時29分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK
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 Microsoftのサーバ&ツール事業担当上級副社長、ボブ・マグリア氏は講演の中で、IT支出は力強く伸びており、極めて健全なビジネストレンドを示している、と述べた。数十億ドル単位がアーキテクチャに費やされ、WindowsとLinuxの両方に恩恵をもたらしている。

 同氏によれば、業界標準アーキテクチャに向かうこの傾向はWindowsに利益をもたらす――Microsoftはこれを喜んでおり、顧客およびパートナーとの長期的な関係を築くためのメカニズムを配備しているところだという。

 Microsoftは向こう数年間で高性能コンピューティング(HPC)分野でLinuxからシェアを奪取する考えだ、とマグリア氏は話した。

 同社はまた、Linuxとオープンソースコミュニティーに働き掛け、橋渡しするという展望を実現すべく、7月18日、XenSourceと戦略提携を結んだ。Xen対応LinuxディストリビューションとWindows Server仮想化機能の相互接続性を実現する技術開発に取り組む。

 HPCやセキュリティといった新しい分野でソフトウェアソリューションを提供し始めたMicrosoftは、これら市場におけるけん引力と市場シェアの拡大に向けて、パートナー企業に改めて協力を呼び掛けている。

 マグリア氏は、MicrosoftがこれまでWebホスティング分野で弱く、ApacheがWindowsよりも優れたソリューションを提供してきたことを認めながらも、Webホスティング市場におけるMicrosoftのサーバ売り上げを示す市場シェアは、昨年12月以降、8ポイント伸びており、状況は変わりつつあると強調した。

 「HPCは今年転換期に入り、Webも転機を迎えた。セキュリティは18カ月〜24カ月ベースで投入している。これら3分野を強化できれば、当社はパーセンテージと台数ベースでLinuxよりも速い成長を遂げることができるだろう」(マグリア氏)

 セキュリティ事業はMicrosoftにとって進出したばかりの市場だが、大きなビジネスチャンスの1つであり、巨大な好機が待っている。

 このほか、Microsoftは管理製品分野でも業界を前進させており、現在この市場のプレイヤーとして同社は6番目の規模だ、とマグリア氏は説明した。

 「向こう数年で仮想化分野で何が起きるか見ていてほしい。この市場はMicrosoftのものになる」と同氏は語った。

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